ギター弾きの天使とデュエットを ~言葉を話さぬ彼に惹かれて、二人は同じ夢を見る~
2. リズムに乗って
チャコが『Joy』を再び訪れる機会はすぐにやってきた。なんと翌々日の金曜日にまたジャンがチャコを連れてきたのだ。
「こんにちは。一昨日来たばっかなのにまた来ちゃいました」
「ははっ。どうせぼうずが連れてきたんだろ? 遠慮せず入りな」
しげさんの優しい言葉に促されて、チャコとジャンは店内へ入った。この店は夜の営業がメインらしく、前回と同じく夕方の時間帯の今、他に客はいなかった。
「私このお店好きだなー。なんかね、映画の中にいるみたいなんだよ。わかる?」
ジャンに問えば、愉快そうに笑っている。一応言いたいことはわかってくれたようだ。
しげさんはなんだか忙しそうにしていたから、チャコはずっとジャンとの会話、といっても一方的なそれとジャンの演奏を楽しんだ。そのうち客が一人入ってきたが、チャコたちのことは気にせず、しげさんと話しながら酒を飲んでいた。
時間はどんどん過ぎていく。今日こそセッションを聴けるのではと楽しみにしていたが、もう帰宅の時間が迫ろうとしていた。
「こんにちは。一昨日来たばっかなのにまた来ちゃいました」
「ははっ。どうせぼうずが連れてきたんだろ? 遠慮せず入りな」
しげさんの優しい言葉に促されて、チャコとジャンは店内へ入った。この店は夜の営業がメインらしく、前回と同じく夕方の時間帯の今、他に客はいなかった。
「私このお店好きだなー。なんかね、映画の中にいるみたいなんだよ。わかる?」
ジャンに問えば、愉快そうに笑っている。一応言いたいことはわかってくれたようだ。
しげさんはなんだか忙しそうにしていたから、チャコはずっとジャンとの会話、といっても一方的なそれとジャンの演奏を楽しんだ。そのうち客が一人入ってきたが、チャコたちのことは気にせず、しげさんと話しながら酒を飲んでいた。
時間はどんどん過ぎていく。今日こそセッションを聴けるのではと楽しみにしていたが、もう帰宅の時間が迫ろうとしていた。