あの日、桜のキミに恋をした
そしてその年の11月25日。


無事春斗(はると)が誕生し、私は17歳の母になった。


結局出産は病院になってしまったけれど、先輩も先輩のお母さんも会いに来てくれて、産後はとてもお世話になった。


その関わりの中で、私は助産師になりたいと思うようになり、高卒認定試験と看護師専門学校の試験勉強を始めた。


お母さんやお父さんがたくさん助けてくれたとはいえ、春斗の面倒を見ながらの勉強はとてもハードだったけれど、なんとか私は同級生に遅れをとることなく専門学校へ進めた。


そこからも怒涛の日々だった。


勉強、実習、アルバイト、そして子育て。


我ながら、よくあんな生活を続けられたと思う。


3年間で看護師免許を取った後、さらに今度はもう1年で助産師免許を取り、晴れて私は助産師となった。


そして私は今、都内の総合病院の産婦人科でバリバリ働いている。
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