あの日、桜のキミに恋をした
Side 康介


勉強の甲斐あってか、なんとか俺は高校に合格することができた。


さらに嬉しいことに、偶然にも由奈と同じ学校なのだ。


これで、高校の3年間は一緒に思い出を作れることが確定した。


この新たなスタートに際して、俺は肩まであった髪をばっさり切った。
 

自分ではあまりしっくりこなかったけど、周りの反応はわりと良くて、由奈の母さんは「カッコいい!」と絶賛してくれた。


ちなみに、由奈の親父さんとの関係にも少しだけ進展があって、俺が高校に受かったことを伝えると、「おめでとう」と言ってくれた。


由奈との関係に関しては特に何も言われなかったけど、一応は認めてもらえたと勝手に思っている。


そんな高校生になった俺の1日は、由奈を迎えに行くところから始まる。


「おはよ、由奈」 


「康介おはよ!」
 

スマホから視線を移すと、俺と同じ制服を着た由奈がドアから出てくる。


高校生になり、由奈はさらに可愛くなった。
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