あの日、桜のキミに恋をした

それぞれの進路

Side 康介


由奈と付き合い始めてから3度目の春を迎え、俺たちは高校2年生になった。


俺と由奈が同じクラスで、沢村と橘さんは隣のクラス。


2年は体育祭や文化祭に加えて修学旅行があるから、みんなで同じクラスになれなかったのが少し痛い。


「いいかーお前ら。まだ2年生だからって浮かれてる場合じゃないぞ。自分達も受験生だと思って進路考えてけよ。高3になってから頑張りますじゃ受かるもんも受からないからな!」


どうやら担任曰く、のん気に「修学旅行が〜」なんて言っている場合じゃないらしい。


ついこの間高校受験が終わったばかりなのに、すぐに大学受験が始まるなんてほんとどうかしている。


だけど俺はもう昔の俺とは違う。


既に将来就きたい仕事も決めて、進むべき道を見つけたのだ。
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