冷徹ホテル王の最上愛 ~天涯孤独だったのに一途な恋情で娶られました~
宗一郎が選んだのは、一見店だとわからないような外観の隠れ屋的な店だった。
ふたりカウンター席に並んで座り、目の前に並ぶ食材を選ぶ。するとそれを目の前で揚げてくれるのだ。
お品書きもない、あまりにも高級そうな店の雰囲気にはじめは緊張していた日奈子だけれど、食べだすと止まらなくなってしまう。
さくさくとした衣に包まれた新鮮な食材はいくらでも食べられた。
それでなくても、今日一日よく働いたから本当にお腹が空いていたのだ。
一方で宗一郎の方は、そんな日奈子を楽しげに見つめている。
「ここの天ぷら美味いだろう? 絶対日奈子を連れてこようと思ってたんだ」
「うん、すごく美味しい。あ、でもちょっと食べすぎかな。最近ちょっと太ったような気がするんだよね。怖くて体重計には乗れないんだ」
少し恥ずかしくなって、日奈子はお腹に手をあてた。
「いや、たくさん食べる日奈子を見ると俺は安心する。日奈子はもう少し太った方がいいよ」
宗一郎はそう言って自分もえびの天ぷらをかじっている。
仕事終わりにしては、どこかリラックスした様子だった。その彼を見て、日奈子も思ったことを口にした。
「私も、そういう宗くんを見ると安心する」
宗一郎が串を置き、首を傾げた。
ふたりカウンター席に並んで座り、目の前に並ぶ食材を選ぶ。するとそれを目の前で揚げてくれるのだ。
お品書きもない、あまりにも高級そうな店の雰囲気にはじめは緊張していた日奈子だけれど、食べだすと止まらなくなってしまう。
さくさくとした衣に包まれた新鮮な食材はいくらでも食べられた。
それでなくても、今日一日よく働いたから本当にお腹が空いていたのだ。
一方で宗一郎の方は、そんな日奈子を楽しげに見つめている。
「ここの天ぷら美味いだろう? 絶対日奈子を連れてこようと思ってたんだ」
「うん、すごく美味しい。あ、でもちょっと食べすぎかな。最近ちょっと太ったような気がするんだよね。怖くて体重計には乗れないんだ」
少し恥ずかしくなって、日奈子はお腹に手をあてた。
「いや、たくさん食べる日奈子を見ると俺は安心する。日奈子はもう少し太った方がいいよ」
宗一郎はそう言って自分もえびの天ぷらをかじっている。
仕事終わりにしては、どこかリラックスした様子だった。その彼を見て、日奈子も思ったことを口にした。
「私も、そういう宗くんを見ると安心する」
宗一郎が串を置き、首を傾げた。