冷徹ホテル王の最上愛 ~天涯孤独だったのに一途な恋情で娶られました~
美鈴が声をあげて、瞬きをした。
「はっきり言ってって……え? まさかもうプロポーズされたの⁉︎ まだ付き合ってもいないのに」
そこで日奈子は、自分の失言に気がついた。
宗一郎と自分との間に起こったことを考えれば、彼が結婚に言及したのは仕方がないことだと思う。
でも常識で考えたら、気持ちを確かめ合い恋人期間を経てからプロポーズという順番だ。いきなりプロポーズなんてあり得ない。
「……その」
でも時すでに遅しだった。
「あ、えーっと……、うー、は、はい」
仕方なく頷くと、彼女は弾かれたように笑い出した。
「本当に⁉︎ やっぱり彼、相当本気なのね。でもそうか、昔から冷静沈着でなにがあっても眉ひとつ動かさなかったのに、あなたのことを聞いた時は人間らしい反応だったもの。絶対に誰にも渡したくないのね。あなたすごく可愛いし」
「そ、そんなことはないと……思いますが」
日奈子は真っ赤になりそう答えるのが精一杯だった。
「私の婚約者、イタリアのオリーブ農家なんだけど、小さな宿も経営しているの。料理がすごく美味しいのよ。今度、宗一郎と一緒に遊びにきてほしいわ。次は私におもてなしさせてちょうだい」
くすくす笑いながら、美鈴はそう言って立ち上がり、日奈子のところまで来て手を差し出した。
「友人として歓迎する」
日奈子も立ち上がり、その手を取った。
「はい、ぜひ。楽しみにしています」
「はっきり言ってって……え? まさかもうプロポーズされたの⁉︎ まだ付き合ってもいないのに」
そこで日奈子は、自分の失言に気がついた。
宗一郎と自分との間に起こったことを考えれば、彼が結婚に言及したのは仕方がないことだと思う。
でも常識で考えたら、気持ちを確かめ合い恋人期間を経てからプロポーズという順番だ。いきなりプロポーズなんてあり得ない。
「……その」
でも時すでに遅しだった。
「あ、えーっと……、うー、は、はい」
仕方なく頷くと、彼女は弾かれたように笑い出した。
「本当に⁉︎ やっぱり彼、相当本気なのね。でもそうか、昔から冷静沈着でなにがあっても眉ひとつ動かさなかったのに、あなたのことを聞いた時は人間らしい反応だったもの。絶対に誰にも渡したくないのね。あなたすごく可愛いし」
「そ、そんなことはないと……思いますが」
日奈子は真っ赤になりそう答えるのが精一杯だった。
「私の婚約者、イタリアのオリーブ農家なんだけど、小さな宿も経営しているの。料理がすごく美味しいのよ。今度、宗一郎と一緒に遊びにきてほしいわ。次は私におもてなしさせてちょうだい」
くすくす笑いながら、美鈴はそう言って立ち上がり、日奈子のところまで来て手を差し出した。
「友人として歓迎する」
日奈子も立ち上がり、その手を取った。
「はい、ぜひ。楽しみにしています」