冷徹ホテル王の最上愛 ~天涯孤独だったのに一途な恋情で娶られました~
真っ直ぐに続く道
どこか清々しい朝の空気を感じて、日奈子は「うーん」と唸って寝返りを打つ。
肌触りのいいシーツの感覚と、あちこちに感じる疲労感、身体の奥の鈍い痛みにハッとして目を開いた。
大きな窓に映る朝の街に、日奈子はここが宗一郎の寝室だということを思い出す。
同時に昨晩ここで起こったことが頭に浮かび頬が熱くなるのを感じた。
昨夜は気を失うように眠りに落ちてしまった。
しかもそれ自体、随分遅くなってからだったから、どうやら寝坊したようだ。もう日が高い。
一緒に眠りについたはずの宗一郎は、先に目を覚ましたのだろう、隣にはいなかった。日奈子は今日は休みだけれど、宗一郎がどうなのかは聞いていない。
仕事へ行ったのだろうかと日奈子が思った時、ドアが開いて部屋着姿のままの宗一郎が入ってきた。
「起きたのか、おはよう」
「お、おはよう」
ドキドキしながら日奈子は答える。明るい中で彼を直視できなかった。
「寝坊しちゃった。宗くん、仕事は?」
「今日は休みを取った。というか、家から出るなと秘書室から言われてる。昨日の美鈴の婚約発表で俺は関係なくなったわけだが、どうやらコメントがほしいと本社と家の周りにマスコミが来てるようだ」
彼はそう言いながらベッドのところへやってくる。
片手に朝食と飲み物が載ったトレーを持っていた。
肌触りのいいシーツの感覚と、あちこちに感じる疲労感、身体の奥の鈍い痛みにハッとして目を開いた。
大きな窓に映る朝の街に、日奈子はここが宗一郎の寝室だということを思い出す。
同時に昨晩ここで起こったことが頭に浮かび頬が熱くなるのを感じた。
昨夜は気を失うように眠りに落ちてしまった。
しかもそれ自体、随分遅くなってからだったから、どうやら寝坊したようだ。もう日が高い。
一緒に眠りについたはずの宗一郎は、先に目を覚ましたのだろう、隣にはいなかった。日奈子は今日は休みだけれど、宗一郎がどうなのかは聞いていない。
仕事へ行ったのだろうかと日奈子が思った時、ドアが開いて部屋着姿のままの宗一郎が入ってきた。
「起きたのか、おはよう」
「お、おはよう」
ドキドキしながら日奈子は答える。明るい中で彼を直視できなかった。
「寝坊しちゃった。宗くん、仕事は?」
「今日は休みを取った。というか、家から出るなと秘書室から言われてる。昨日の美鈴の婚約発表で俺は関係なくなったわけだが、どうやらコメントがほしいと本社と家の周りにマスコミが来てるようだ」
彼はそう言いながらベッドのところへやってくる。
片手に朝食と飲み物が載ったトレーを持っていた。