冷徹ホテル王の最上愛 ~天涯孤独だったのに一途な恋情で娶られました~
芽生えた時は押し殺すしかなかった恋心をもう隠さなくていいことだ。
「どんな宗くんもカッコいいけど、フォーマル姿の宗くんは私にとって特別なの。ホテルスタッフ姿の宗くんを見て私もホテル九条に就職しようと思ったんだよ。男性として好きになるのは許されなくても、ホテルスタッフとして尊敬するくらいはいいでしょう?」
自分を見つめる綺麗な瞳と癖のある黒い髪を見つめて、日奈子は思うままを口にする。
「宗くんの会社で働けてお嫁さんにもなれるなんて、私こんなに幸せでいいのかなって、未だに信じられない時があるくらいなの。朝起きたら全部夢でしたってなったら……つっ⁉︎」
言葉が溢れて止まらない唇に、宗一郎の指がそっと触れる。
日奈子が瞬きをして口を閉じると、宗一郎がふっと笑った。
「続きは夜に聞くよ」
そして日奈子の耳に唇を寄せて囁いた。
「それ以上言ったら、今度こそスイートルームに直行だ。ふたりとも式に出られなくなるぞ」
その言葉に日奈子はハッとして真っ赤になってしまう。
宗一郎を好きだという想いを隠す必要はなくなった。
それは日奈子にとってすごく幸せなことだけれど、甘い代償を払わなくてはならない。
日奈子の言葉を聞いた宗一郎のなにかに火をつけてしまうからだ。はじめて結ばれたあの夜のように……。
だから普段は時と場合を考えるようにしているのだ。
だけど今はあまりにも素敵な新郎姿の宗一郎に、舞い上がって頭から抜けていた。
もちろん、ふたりして式に出ないなんてあり得ないから、ただの冗談に過ぎないけれど……。
「どんな宗くんもカッコいいけど、フォーマル姿の宗くんは私にとって特別なの。ホテルスタッフ姿の宗くんを見て私もホテル九条に就職しようと思ったんだよ。男性として好きになるのは許されなくても、ホテルスタッフとして尊敬するくらいはいいでしょう?」
自分を見つめる綺麗な瞳と癖のある黒い髪を見つめて、日奈子は思うままを口にする。
「宗くんの会社で働けてお嫁さんにもなれるなんて、私こんなに幸せでいいのかなって、未だに信じられない時があるくらいなの。朝起きたら全部夢でしたってなったら……つっ⁉︎」
言葉が溢れて止まらない唇に、宗一郎の指がそっと触れる。
日奈子が瞬きをして口を閉じると、宗一郎がふっと笑った。
「続きは夜に聞くよ」
そして日奈子の耳に唇を寄せて囁いた。
「それ以上言ったら、今度こそスイートルームに直行だ。ふたりとも式に出られなくなるぞ」
その言葉に日奈子はハッとして真っ赤になってしまう。
宗一郎を好きだという想いを隠す必要はなくなった。
それは日奈子にとってすごく幸せなことだけれど、甘い代償を払わなくてはならない。
日奈子の言葉を聞いた宗一郎のなにかに火をつけてしまうからだ。はじめて結ばれたあの夜のように……。
だから普段は時と場合を考えるようにしているのだ。
だけど今はあまりにも素敵な新郎姿の宗一郎に、舞い上がって頭から抜けていた。
もちろん、ふたりして式に出ないなんてあり得ないから、ただの冗談に過ぎないけれど……。