冷徹ホテル王の最上愛 ~天涯孤独だったのに一途な恋情で娶られました~
日奈子が出品者と作り方について話をしているなら、日奈子の作ったものを直接見せようと思ったのだろう。
「ダメよ、恥ずかしい。やめて」
日奈子はそれを慌てて止めた。
「大丈夫、上手だったよ。でももっと上手になりたいんだったら……」
「い、いいから……!」
今、日奈子は『ふとっちょ』と柔らかく表現したが、完全に見栄を張った言い方だ。本当はそんなものではない。
アメーバか、モンスターか、とにかく鳥に見えない仕上がりだ。
あれをこんなに素敵な作品の前に出すなんて絶対にありえない。
「見てもらったらいいじゃないか、はじめてなんだからちょっとくらい崩れてても恥ずかしくないよ」
「いいってば……!」
そんなやり取りをしていると、女性がくすくす笑い出した。
「わかります、私もはじめの作品はなにを作ったのかわからないくらいでしたよ。私、いろんなところでワークショップを開いてるんです。よかったら一度来てください」
そう言ってチラシを日奈子にくれる。
「わ、あっちこっちでやられてるんですね。休みが合えば参加します」
自然とそんな言葉が口から出る。
気持ちがわくわくと弾むのを感じていた。
さっそく帰ったらシフトをチェックしよう。土日の休みはあまりないが、希望すればもらえるから……。
そんなことを考えながら、ナマケモノと一緒に、チラシを大切に鞄にしまう。
隣で宗一郎が柔らかく微笑んだ。
「ダメよ、恥ずかしい。やめて」
日奈子はそれを慌てて止めた。
「大丈夫、上手だったよ。でももっと上手になりたいんだったら……」
「い、いいから……!」
今、日奈子は『ふとっちょ』と柔らかく表現したが、完全に見栄を張った言い方だ。本当はそんなものではない。
アメーバか、モンスターか、とにかく鳥に見えない仕上がりだ。
あれをこんなに素敵な作品の前に出すなんて絶対にありえない。
「見てもらったらいいじゃないか、はじめてなんだからちょっとくらい崩れてても恥ずかしくないよ」
「いいってば……!」
そんなやり取りをしていると、女性がくすくす笑い出した。
「わかります、私もはじめの作品はなにを作ったのかわからないくらいでしたよ。私、いろんなところでワークショップを開いてるんです。よかったら一度来てください」
そう言ってチラシを日奈子にくれる。
「わ、あっちこっちでやられてるんですね。休みが合えば参加します」
自然とそんな言葉が口から出る。
気持ちがわくわくと弾むのを感じていた。
さっそく帰ったらシフトをチェックしよう。土日の休みはあまりないが、希望すればもらえるから……。
そんなことを考えながら、ナマケモノと一緒に、チラシを大切に鞄にしまう。
隣で宗一郎が柔らかく微笑んだ。