冷徹ホテル王の最上愛 ~天涯孤独だったのに一途な恋情で娶られました~
一同立ち上がりそのままエントランスまで美鈴を見送ろうとする。が彼女はそれを断って宗一郎に向かって問いかけた。
「この後少しいいかしら? 話があるの」
彼女からの提案に、宗一郎は頷いた。
「では私の部屋へ」
ふたり副社長室へ向う。
マネージャーを別室で待たせた美鈴と、副社長室でふたりになると、彼女は口を開いた。
「あの件だけど、おかげさまでうまくまとまりそうなの。今日はそれを報告しようと思って。助かったわありがとう」
ふたりきりで話をしたいと言う彼女の言葉から、話の内容を予想していた宗一郎は、納得して頷いた。
「それはよかった」
「あなたが恋人のふりをしてくれていたから、父も母もすっかり油断している」
「ふりというほどのことではない。ただ噂を否定していないというだけだ」
「まぁ、そうね。だけどそれでこちらは自由に動けたもの。あとは大切な人たちだけに報告を入れて日本を立つわ。あの人が待ってるイタリアへ」
あの人とはイタリアの田舎町でオリーブ農家を営んでいるという美鈴の婚約者だ。
彼女が駆け出しの頃から力を入れている環境保護のボランティアで知り合ったのだという。
すでに婚約者が住む場所生活する準備を整えてあるという。
結婚後、彼女はインフルエンサーとしての数件の仕事を残して、モデルとしての華やかな世界から退く予定だ。
「この後少しいいかしら? 話があるの」
彼女からの提案に、宗一郎は頷いた。
「では私の部屋へ」
ふたり副社長室へ向う。
マネージャーを別室で待たせた美鈴と、副社長室でふたりになると、彼女は口を開いた。
「あの件だけど、おかげさまでうまくまとまりそうなの。今日はそれを報告しようと思って。助かったわありがとう」
ふたりきりで話をしたいと言う彼女の言葉から、話の内容を予想していた宗一郎は、納得して頷いた。
「それはよかった」
「あなたが恋人のふりをしてくれていたから、父も母もすっかり油断している」
「ふりというほどのことではない。ただ噂を否定していないというだけだ」
「まぁ、そうね。だけどそれでこちらは自由に動けたもの。あとは大切な人たちだけに報告を入れて日本を立つわ。あの人が待ってるイタリアへ」
あの人とはイタリアの田舎町でオリーブ農家を営んでいるという美鈴の婚約者だ。
彼女が駆け出しの頃から力を入れている環境保護のボランティアで知り合ったのだという。
すでに婚約者が住む場所生活する準備を整えてあるという。
結婚後、彼女はインフルエンサーとしての数件の仕事を残して、モデルとしての華やかな世界から退く予定だ。