冷徹ホテル王の最上愛 ~天涯孤独だったのに一途な恋情で娶られました~
同時に職場環境を改善し離職率を大幅に減少させたのだ。
「ホテル九条横浜にいる同期には羨ましがられるんだよね。ちょくちょくお顔を見られてうらやましいって。あっちにも顔を出されるって話だけど、さすがにこっちほど頻繁じゃないもんね」
莉子がふふふと笑った。
「あれで独身なんだから、もう皆そわそわしちゃうらしいよ」
「でも恋人はいるって話だよ!」
何列か並んでいるロッカーの向こう側から別の同僚がひょこっと顔を出した。どうやら今までの話を聞いていたようだ。
「え? なんであんた知ってるの?」
莉子が聞くと彼女は手にしている携帯をふりふりとした。
「今SNS上で話題になってるのよ。相手はなんとあの美鈴(みすず)! 一緒に食事をしている目撃情報が出回っているんだって!」
「美鈴⁉︎ 芸能人じゃん! 日奈子知ってた?」
莉子が大きな声を出して日奈子を見る。
日奈子も驚きながら首を横に振った。
美鈴は、日本人ではあるものの抜群のスタイルと美貌でロサンゼルスを拠点に活躍している世界的モデルだ。
「はぁー、さすが。やっぱり住む世界が違うね。でもちょっと意外。副社長って御曹司だからさ、有名人じゃなくて家柄のいいご令嬢と付き合うもんだと思ってた」
「いや、美鈴もご令嬢なのよ。確か、旧財閥の鳳家の娘だとか……。だからこそ信ぴょう性の高い話だって言われてるの。九条と鳳だったら家柄としても釣り合うもんね」
「そうなんだぁ、じゃあやっぱり私たちが副社長に胸をときめかせるのは無駄なんだね。庶民は庶民同士で仲良くしましょう。日奈子、来週の飲み会には参加するよね?」
莉子が日奈子に水を向ける。
「え⁉︎ えーと……。どうしようかな」
「ホテル九条横浜にいる同期には羨ましがられるんだよね。ちょくちょくお顔を見られてうらやましいって。あっちにも顔を出されるって話だけど、さすがにこっちほど頻繁じゃないもんね」
莉子がふふふと笑った。
「あれで独身なんだから、もう皆そわそわしちゃうらしいよ」
「でも恋人はいるって話だよ!」
何列か並んでいるロッカーの向こう側から別の同僚がひょこっと顔を出した。どうやら今までの話を聞いていたようだ。
「え? なんであんた知ってるの?」
莉子が聞くと彼女は手にしている携帯をふりふりとした。
「今SNS上で話題になってるのよ。相手はなんとあの美鈴(みすず)! 一緒に食事をしている目撃情報が出回っているんだって!」
「美鈴⁉︎ 芸能人じゃん! 日奈子知ってた?」
莉子が大きな声を出して日奈子を見る。
日奈子も驚きながら首を横に振った。
美鈴は、日本人ではあるものの抜群のスタイルと美貌でロサンゼルスを拠点に活躍している世界的モデルだ。
「はぁー、さすが。やっぱり住む世界が違うね。でもちょっと意外。副社長って御曹司だからさ、有名人じゃなくて家柄のいいご令嬢と付き合うもんだと思ってた」
「いや、美鈴もご令嬢なのよ。確か、旧財閥の鳳家の娘だとか……。だからこそ信ぴょう性の高い話だって言われてるの。九条と鳳だったら家柄としても釣り合うもんね」
「そうなんだぁ、じゃあやっぱり私たちが副社長に胸をときめかせるのは無駄なんだね。庶民は庶民同士で仲良くしましょう。日奈子、来週の飲み会には参加するよね?」
莉子が日奈子に水を向ける。
「え⁉︎ えーと……。どうしようかな」