オイスターガール
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私は現在進行形で、いじめを受けている。
そのことを親にも美雪ちゃんにも相談出来なかった。
いじめのあった日の翌日、美雪ちゃんと一緒に学食を食べていた。
「着るの朝さんの小説面白いよねー」
それに対して私は一拍時間を置いて、君の心臓を食べたいが好きと紙に書いて返答した。
すると私の些細な変化に気づいたのか
「優ちゃん今日いつもと様子が変だよ大丈夫?」
そう心配してくれた。
私は「大丈夫」と紙に書いて返事をする。
美雪ちゃんに心配はかけられない。
「そう、ならいいけど」
美雪ちゃんはそう言い、学食を食べ終えて教室へ帰ると、クラスは賑わっていた。
昼食後はスマホと会話するのが私の日常。
このままこれ以上いじめは無くなってくれと心の中で思った。
しかしいじめは終わらなかった。
「いてっ」
席に座ろうとするとお尻に鋭い痛みが走った。
なんだろうと思って、お尻の下を確認するとそこには金色の画鋲が一つ落ちていた。
私の姿を見て周りの人はくすくす笑っている。
私はこの状態に耐えきれなくなり泣き出してしまいそうだったがなんとか堪えた。
その日は先輩たちの部活紹介があったが私はなんの部活も入る気がないので楽しそうだなーと思いながらぼうっと見ていた。
その日、家について学校にもう行きたくないと思った。
親から学校の調子はどう?と聞かれたが私は順調だよと嘘をついた。
自分が虐められているなんて親に相談する事は出来ない。
親に余計な心配をかけさせるわけにはいかない。
その日は憂鬱な気持ちで眠りに落ちた。
次の日学校へ行くと私の上靴がなくなっていた。
探したらゴミ箱の中に入っていた。
幸いにも汚れがつくようなものはなかった。
これからさらに何が起こるのだろう、不安な気持ちが私を襲う。
教室につき座る前に椅子の上に画鋲がないか確認する。
今日は何もなくてホッとした。
今日も教室で一人でスマホと睨めっこ。
誰からも話しかかれないないだろうと思ったが一人の女のクラスメイトがこっちに向かって歩いてきた。
まさか話しかけれないだろうと思ったが、その子は私の目の前で足を止めた。
「学級費盗んだのお前だろ?」
悪そうな笑みを浮かべて私に話かけてきた。
私じゃないと紙に書いて伝えようとすると、その前に彼女は
「早いうち白状しないともっと酷いことになるよ」
私は背筋が凍った。
その時一人の男子生徒が私の方に近づいてきた。
私はまた何か言われると思い、心臓の鼓動が早くなった。
しかし男子生徒は私の方ではなく、彼女に向かって
「安西がやったって証拠あんの……?ないだろ?」
「変な言いがかりやめろよ、安西に何かするつもりならお前にも酷いことしてやろうか」
と言った。
そのクラスメイトは一条薫だった。
周囲がざわついている。
その日から私へのいじめはきっぱりなくなった。
そして心残りが一つできた。
それは一条薫にありがとうと伝える事が出来なかった。
私は現在進行形で、いじめを受けている。
そのことを親にも美雪ちゃんにも相談出来なかった。
いじめのあった日の翌日、美雪ちゃんと一緒に学食を食べていた。
「着るの朝さんの小説面白いよねー」
それに対して私は一拍時間を置いて、君の心臓を食べたいが好きと紙に書いて返答した。
すると私の些細な変化に気づいたのか
「優ちゃん今日いつもと様子が変だよ大丈夫?」
そう心配してくれた。
私は「大丈夫」と紙に書いて返事をする。
美雪ちゃんに心配はかけられない。
「そう、ならいいけど」
美雪ちゃんはそう言い、学食を食べ終えて教室へ帰ると、クラスは賑わっていた。
昼食後はスマホと会話するのが私の日常。
このままこれ以上いじめは無くなってくれと心の中で思った。
しかしいじめは終わらなかった。
「いてっ」
席に座ろうとするとお尻に鋭い痛みが走った。
なんだろうと思って、お尻の下を確認するとそこには金色の画鋲が一つ落ちていた。
私の姿を見て周りの人はくすくす笑っている。
私はこの状態に耐えきれなくなり泣き出してしまいそうだったがなんとか堪えた。
その日は先輩たちの部活紹介があったが私はなんの部活も入る気がないので楽しそうだなーと思いながらぼうっと見ていた。
その日、家について学校にもう行きたくないと思った。
親から学校の調子はどう?と聞かれたが私は順調だよと嘘をついた。
自分が虐められているなんて親に相談する事は出来ない。
親に余計な心配をかけさせるわけにはいかない。
その日は憂鬱な気持ちで眠りに落ちた。
次の日学校へ行くと私の上靴がなくなっていた。
探したらゴミ箱の中に入っていた。
幸いにも汚れがつくようなものはなかった。
これからさらに何が起こるのだろう、不安な気持ちが私を襲う。
教室につき座る前に椅子の上に画鋲がないか確認する。
今日は何もなくてホッとした。
今日も教室で一人でスマホと睨めっこ。
誰からも話しかかれないないだろうと思ったが一人の女のクラスメイトがこっちに向かって歩いてきた。
まさか話しかけれないだろうと思ったが、その子は私の目の前で足を止めた。
「学級費盗んだのお前だろ?」
悪そうな笑みを浮かべて私に話かけてきた。
私じゃないと紙に書いて伝えようとすると、その前に彼女は
「早いうち白状しないともっと酷いことになるよ」
私は背筋が凍った。
その時一人の男子生徒が私の方に近づいてきた。
私はまた何か言われると思い、心臓の鼓動が早くなった。
しかし男子生徒は私の方ではなく、彼女に向かって
「安西がやったって証拠あんの……?ないだろ?」
「変な言いがかりやめろよ、安西に何かするつもりならお前にも酷いことしてやろうか」
と言った。
そのクラスメイトは一条薫だった。
周囲がざわついている。
その日から私へのいじめはきっぱりなくなった。
そして心残りが一つできた。
それは一条薫にありがとうと伝える事が出来なかった。