Good day ! 2
第四章 大和の嫉妬
「恵真、お帰り!」
「うっ、や、大和さん…」

玄関でぎゅっと抱きしめると、恵真は苦しそうに身をよじる。
思わず力が入ってしまっていた。

「あ、ごめん!大丈夫?」
「ふう…。あー、びっくりした」

ふふっと恵真が笑い、大和は今度こそ優しく恵真を抱きしめた。

「フライトお疲れ様。連絡くれたら迎えに行ったのに」
「ううん。デブリーフィングも長引いちゃったから、いつ帰れるか分からなかったし」
「そっか。とにかくソファで休んで」

大和は恵真のバッグを持ち、リビングへと促す。

「冷たいアイスティーでいい?」
「うん!ありがとうございます」

ローテーブルに恵真の好きなアイスティーを置く。

「夕食も、パスタでいいかな?」
「え?いえ、私が作ります」
「いいよ、俺は今日もオフだったし。って言っても、パスタソースとサラダは買ってきたものなんだけどね」

そう言って大和がキッチンに行くと、恵真もついて来た。

「ん?恵真は座ってなよ」
「ううん。私も大和さんと一緒にお料理したいから」

手を洗いながらにっこり笑う恵真に、大和も嬉しくなって微笑んだ。
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