Good day ! 2
「恵真、少し話をしてもいいかな?」
夕食のあと、大和は恵真とソファに並んで座り、話を切り出した。
「お話…ですか?何でしょう?」
「うん、あの」
大和は少し考えてから、顔を上げた。
「恵真。俺達がつき合っている事を周りの人に報告しようと思う」
「ええ?それは、なぜ?」
「オフィスでコソコソしたくないんだ。それにいずれは分かる話なんだし。誰かの口から広がる前に、自分の言葉で知らせておきたいと思って」
本音を言うと、恵真を誰にも近づけたくなかった。
SNSの影響で、あんなふうに恵真が盗撮されてしまった事は本人には言えない。
そして、倉科が恵真を狙っている事も。
どちらの件も、今は直接どうにも出来ないが、だからと言ってこのまま黙って見過ごすのも嫌だった。
「恵真。これからはオフィスでも俺に君を守らせて欲しい。出来れば俺の目の届くところにいてくれないか?出来るだけ一緒にいて欲しい」
すると恵真は、すぐさま首を振った。
「いいえ、それは出来ません。大和さんは、教官や監査の方でさえも一目置く、優秀なキャプテンです。それなのに、未熟者のコーパイの私といつも一緒にいたのでは、大和さんへの評価が下がります。私は絶対にそんな事はさせられません」
「恵真、俺のことはいいから。俺は恵真が心配なんだ」
「なんと言われてもダメです。大和さんに迷惑をかけるなんて、私は絶対嫌です」
二人のやり取りは、だんだんヒートアップする。
「迷惑だなんて、俺がそんなふうに思う訳ないだろ?」
「でも結果的には、大和さんにとって良くない状況になるんです」
「恵真と一緒にいる事が、俺にとって良くない?本気でそんな馬鹿な事を思っているのか?」
「馬鹿な事じゃないです!だって、大和さんにはもっと相応しい方がいるんじゃないかって…。私、いつも不安だったんです。そういう方とおつき合いすれば、大和さんはますます評価されるかもしれないのにって…」
とうとう恵真の目から大粒の涙がこぼれ落ちた。
「私は、大和さんの足かせになりたくないの…」
「恵真…」
大和はぎゅっと恵真を抱きしめる。
夕食のあと、大和は恵真とソファに並んで座り、話を切り出した。
「お話…ですか?何でしょう?」
「うん、あの」
大和は少し考えてから、顔を上げた。
「恵真。俺達がつき合っている事を周りの人に報告しようと思う」
「ええ?それは、なぜ?」
「オフィスでコソコソしたくないんだ。それにいずれは分かる話なんだし。誰かの口から広がる前に、自分の言葉で知らせておきたいと思って」
本音を言うと、恵真を誰にも近づけたくなかった。
SNSの影響で、あんなふうに恵真が盗撮されてしまった事は本人には言えない。
そして、倉科が恵真を狙っている事も。
どちらの件も、今は直接どうにも出来ないが、だからと言ってこのまま黙って見過ごすのも嫌だった。
「恵真。これからはオフィスでも俺に君を守らせて欲しい。出来れば俺の目の届くところにいてくれないか?出来るだけ一緒にいて欲しい」
すると恵真は、すぐさま首を振った。
「いいえ、それは出来ません。大和さんは、教官や監査の方でさえも一目置く、優秀なキャプテンです。それなのに、未熟者のコーパイの私といつも一緒にいたのでは、大和さんへの評価が下がります。私は絶対にそんな事はさせられません」
「恵真、俺のことはいいから。俺は恵真が心配なんだ」
「なんと言われてもダメです。大和さんに迷惑をかけるなんて、私は絶対嫌です」
二人のやり取りは、だんだんヒートアップする。
「迷惑だなんて、俺がそんなふうに思う訳ないだろ?」
「でも結果的には、大和さんにとって良くない状況になるんです」
「恵真と一緒にいる事が、俺にとって良くない?本気でそんな馬鹿な事を思っているのか?」
「馬鹿な事じゃないです!だって、大和さんにはもっと相応しい方がいるんじゃないかって…。私、いつも不安だったんです。そういう方とおつき合いすれば、大和さんはますます評価されるかもしれないのにって…」
とうとう恵真の目から大粒の涙がこぼれ落ちた。
「私は、大和さんの足かせになりたくないの…」
「恵真…」
大和はぎゅっと恵真を抱きしめる。