Good day ! 2
「キャプテン、少し失礼します」
「え?」
恵真はアナウンスを終えた倉科に手を伸ばし、額に触れた。
「ど、どうしたの?」
驚く倉科に、恵真は真剣な表情で口を開いた。
「キャプテン、熱があります」
えっ!と倉科は絶句する。
「そんな事ないよ。気のせいじゃない?」
「いいえ。手で触れただけですが、かなり熱いです。それに先程のPAも息苦しそうでした。ご自分でもそう感じたのではないでしょうか?」
すると倉科は、少し考え込んだ。
「確かに息は上がってるかも。でも操縦は普段通りに出来てる感覚だよ」
「キャプテン。私がPFを代わります」
「えっ?!それは…」
倉科はためらう。
恵真の操縦技術はかなりのものだが、ここまで悪天候下だとさすがにコーパイにPFはさせられない。
「いや、このまま俺がやるよ」
そう言って前を向く倉科に、恵真は再び冷静に声をかけた。
「キャプテン。ランディングの瞬間に、急に目眩がしたらどうしますか?頭がボンヤリして判断が遅れたり、身体がすぐに反応しなかったら?」
「そんな事は…」
「ないと言い切れますか?」
倉科は言葉に詰まる。
「私がPFを務めます」
「でも、いくら君が優秀とは言え、この荒天で君に操縦を任せるのは…」
「キャプテン。私が全てを任される訳ではありません。キャプテンのPMが必要です。二人で協力し合って最善を尽くし、必ずお客様の安全をお守りする。それが私達パイロットのやるべき事ですよね?」
恵真の言葉にじっと耳を傾けたあと、倉科は頷いた。
「分かった。俺がサポートする。二人で協力してやろう」
「はい。お願いします」
「You have」
「I have」
恵真は気を引きしめ、冷静に操縦桿を握った。
「え?」
恵真はアナウンスを終えた倉科に手を伸ばし、額に触れた。
「ど、どうしたの?」
驚く倉科に、恵真は真剣な表情で口を開いた。
「キャプテン、熱があります」
えっ!と倉科は絶句する。
「そんな事ないよ。気のせいじゃない?」
「いいえ。手で触れただけですが、かなり熱いです。それに先程のPAも息苦しそうでした。ご自分でもそう感じたのではないでしょうか?」
すると倉科は、少し考え込んだ。
「確かに息は上がってるかも。でも操縦は普段通りに出来てる感覚だよ」
「キャプテン。私がPFを代わります」
「えっ?!それは…」
倉科はためらう。
恵真の操縦技術はかなりのものだが、ここまで悪天候下だとさすがにコーパイにPFはさせられない。
「いや、このまま俺がやるよ」
そう言って前を向く倉科に、恵真は再び冷静に声をかけた。
「キャプテン。ランディングの瞬間に、急に目眩がしたらどうしますか?頭がボンヤリして判断が遅れたり、身体がすぐに反応しなかったら?」
「そんな事は…」
「ないと言い切れますか?」
倉科は言葉に詰まる。
「私がPFを務めます」
「でも、いくら君が優秀とは言え、この荒天で君に操縦を任せるのは…」
「キャプテン。私が全てを任される訳ではありません。キャプテンのPMが必要です。二人で協力し合って最善を尽くし、必ずお客様の安全をお守りする。それが私達パイロットのやるべき事ですよね?」
恵真の言葉にじっと耳を傾けたあと、倉科は頷いた。
「分かった。俺がサポートする。二人で協力してやろう」
「はい。お願いします」
「You have」
「I have」
恵真は気を引きしめ、冷静に操縦桿を握った。