Good day ! 2
いよいよ11月22日。
待ちに待った野中と彩乃の結婚披露宴の日がやってきた。
恵真は朝からソワソワと支度をしていた。
髪をカールさせてからハーフアップにまとめ、華やかな飾りを付ける。
メイクもいつもより丁寧に時間をかけ、最後にラベンダーカラーのドレスに着替えると、大和の待つリビングへ向かった。
「大和さん、お待たせしました」
リビングに行くと、パリッとスーツを着こなし、髪も軽くセットした大和がソファから立ち上がる。
「うわっ、恵真。可愛いな」
「え、そ、そんな。大和さんこそかっこいいです」
二人とも試着の時に見ているはずなのに、改めてドレスアップしたお互いの姿に驚く。
「なんか…こんなにきれいな恵真を、誰にも見せたくなくなってきた」
「何言ってるんですか。今日の主役は野中さんと彩乃さんですよ?誰よりもお二人が輝いてますって」
「そうだな。幸せ気分を分けてもらおう」
「そうですね。ふふ」
大和は恵真の手を握る。
「じゃあ、行こうか」
「はい」
二人は手を繋いで玄関を出ると、大和の運転する車で空港ターミナルビルへと向かった。
「えーっと、披露宴は11時からだよな?」
「はい、そうです。でも私は受付を担当するので、10時には会場に行きたいんですけど」
「オッケー。大丈夫、充分間に合うよ。それにしても変な感じだな。こんな格好で職場に向かうなんて」
「ふふ、そう言えばそうですね」
そんな事を話しているうちに、駐車場に着く。
「ありがとうございました。大和さんは時間まで、どこかでお茶でも飲んでますか?」
「いや、俺も恵真と一緒に行くよ」
そう言って恵真の手を繋ぐと、するっと恵真が手をほどく。
「恵真?」
「だ、だって。誰に見られるか分からないし…」
「まーたそれか。そもそも披露宴では俺と恵真の席、隣同士だよ?」
「いえ、私は受付をするので、ほとんど入り口の近くに座ってますから」
「でも俺達の服装、リンクしたコーディネートだし」
「それは、その…。皆さん、野中さんと彩乃さんに注目されて、気づかないと思いますし」
ふーん、まあいいけど、と大和は一旦引き下がる。
(そうやって誤魔化せるのも、いつまでかなー?)
そう思うと、恥じらう恵真の様子を楽しむ余裕も出てきた。
(とにかく、今日の恵真は格別にきれいだ。良い日になりそうだな)
大和は恵真に笑いかけてから、歩き始めた。
待ちに待った野中と彩乃の結婚披露宴の日がやってきた。
恵真は朝からソワソワと支度をしていた。
髪をカールさせてからハーフアップにまとめ、華やかな飾りを付ける。
メイクもいつもより丁寧に時間をかけ、最後にラベンダーカラーのドレスに着替えると、大和の待つリビングへ向かった。
「大和さん、お待たせしました」
リビングに行くと、パリッとスーツを着こなし、髪も軽くセットした大和がソファから立ち上がる。
「うわっ、恵真。可愛いな」
「え、そ、そんな。大和さんこそかっこいいです」
二人とも試着の時に見ているはずなのに、改めてドレスアップしたお互いの姿に驚く。
「なんか…こんなにきれいな恵真を、誰にも見せたくなくなってきた」
「何言ってるんですか。今日の主役は野中さんと彩乃さんですよ?誰よりもお二人が輝いてますって」
「そうだな。幸せ気分を分けてもらおう」
「そうですね。ふふ」
大和は恵真の手を握る。
「じゃあ、行こうか」
「はい」
二人は手を繋いで玄関を出ると、大和の運転する車で空港ターミナルビルへと向かった。
「えーっと、披露宴は11時からだよな?」
「はい、そうです。でも私は受付を担当するので、10時には会場に行きたいんですけど」
「オッケー。大丈夫、充分間に合うよ。それにしても変な感じだな。こんな格好で職場に向かうなんて」
「ふふ、そう言えばそうですね」
そんな事を話しているうちに、駐車場に着く。
「ありがとうございました。大和さんは時間まで、どこかでお茶でも飲んでますか?」
「いや、俺も恵真と一緒に行くよ」
そう言って恵真の手を繋ぐと、するっと恵真が手をほどく。
「恵真?」
「だ、だって。誰に見られるか分からないし…」
「まーたそれか。そもそも披露宴では俺と恵真の席、隣同士だよ?」
「いえ、私は受付をするので、ほとんど入り口の近くに座ってますから」
「でも俺達の服装、リンクしたコーディネートだし」
「それは、その…。皆さん、野中さんと彩乃さんに注目されて、気づかないと思いますし」
ふーん、まあいいけど、と大和は一旦引き下がる。
(そうやって誤魔化せるのも、いつまでかなー?)
そう思うと、恥じらう恵真の様子を楽しむ余裕も出てきた。
(とにかく、今日の恵真は格別にきれいだ。良い日になりそうだな)
大和は恵真に笑いかけてから、歩き始めた。