Good day ! 2
「私もさ、恵真に言われたんだ。伊沢は子犬じゃないって」
今度は伊沢が、ぶっ!と吹き出す。
「お前、いくら俺の誕生日がワンワンワンだからって、ほんとに犬だと思ってたのか?」
「犬だとは思ってないけど、子犬だとは思ってた」
「おんなじだろ!」
伊沢は、はあとため息をついて、目の前に広がる滑走路に目をやった。
「俺さ、本当に恋愛に向いてないんだと思う。告白とかした事ないし」
「知ってる。7年間もね」
「うぐ…。まあ、それはもういいとして。この先もさ、恋愛出来ない気がする。だから先に謝っておくよ。ごめん、こずえ。自分の幸せを探せって言ってくれたのにな」
こずえも同じように前を見ながら話す。
「私も、伊沢にはあれこれ言い過ぎたかなって反省してたんだ。あれからパタッと電話こなくなったから」
「言い過ぎなんて、そんな事ないよ」
「そう?でもどうして電話してこないのかなって、心配してた」
そう言うと、ねえ、とこずえはためらいながら切り出した。
「ん、何?」
「今日のこのシチュエーションも、恵真が企んだんじゃないかと思うんだ。私ね、恵真に、伊沢のことが気になるんじゃないの?って言われたから」
「そっか。俺も恵真に聞かれた」
「そうなの?」
「うん。誰と一緒に食事するなら楽しめる?悩み事は誰に相談したい?楽しい事があったら、誰に真っ先に聞いて欲しい?って。その時俺、こずえの顔が思い浮かんでさ。恵真はそれに気づかせようとして聞いてきたんだろうな」
こずえはじっと伊沢の横顔を見つめて、次の言葉を待つ。
今度は伊沢が、ぶっ!と吹き出す。
「お前、いくら俺の誕生日がワンワンワンだからって、ほんとに犬だと思ってたのか?」
「犬だとは思ってないけど、子犬だとは思ってた」
「おんなじだろ!」
伊沢は、はあとため息をついて、目の前に広がる滑走路に目をやった。
「俺さ、本当に恋愛に向いてないんだと思う。告白とかした事ないし」
「知ってる。7年間もね」
「うぐ…。まあ、それはもういいとして。この先もさ、恋愛出来ない気がする。だから先に謝っておくよ。ごめん、こずえ。自分の幸せを探せって言ってくれたのにな」
こずえも同じように前を見ながら話す。
「私も、伊沢にはあれこれ言い過ぎたかなって反省してたんだ。あれからパタッと電話こなくなったから」
「言い過ぎなんて、そんな事ないよ」
「そう?でもどうして電話してこないのかなって、心配してた」
そう言うと、ねえ、とこずえはためらいながら切り出した。
「ん、何?」
「今日のこのシチュエーションも、恵真が企んだんじゃないかと思うんだ。私ね、恵真に、伊沢のことが気になるんじゃないの?って言われたから」
「そっか。俺も恵真に聞かれた」
「そうなの?」
「うん。誰と一緒に食事するなら楽しめる?悩み事は誰に相談したい?楽しい事があったら、誰に真っ先に聞いて欲しい?って。その時俺、こずえの顔が思い浮かんでさ。恵真はそれに気づかせようとして聞いてきたんだろうな」
こずえはじっと伊沢の横顔を見つめて、次の言葉を待つ。