復讐の鈴蘭〜最愛の婚約者が殺されました〜
「色んな人に協力してもらって、本当に乃愛が沢山の人から愛されてるんだなぁって思ったよ。これからもっと乃愛を大切にしていきたいって改めて思った。
乃愛、俺の好きな鈴蘭の花言葉知ってる?」
そう言って圭介は鈴蘭のブーケを持ち、画面越しの乃愛に差し出す。
「ヨーロッパでは聖母マリアのベールに似ていることから、純粋や純潔、あとは謙虚って意味があるんだって。
世界一綺麗な俺の花嫁にピッタリだよな!
あと、白い鈴蘭には幸福って意味もあるんだ。
乃愛、これから二人で幸せになろう。世界中の誰よりも、乃愛のことが大好きだ!」
ちょっと照れた様子で頬を染めながら、でもはっきりと言った。それからものすごく照れ臭そうに頬を搔く。
「……なんて、俺の柄じゃなかったよなぁ。こんな日くらいは頑張って伝えてみようと思って。
乃愛、俺と結婚してくれてありがとう!これからも末永くよろしくお願いします」
「圭介ぇ……っ」
圭介からの溢れるばかりの愛に、涙が溢れて止まらない。
「私も……圭介のこと愛してる……っ」
圭介と一緒なら、何があっても乗り越えていける。二人で幸せな家庭が築いていける。
そう思っていたのに、どうして叶わなかったんだろう。