吸って愛して、骨の髄まで
私の親代わりとなって育ててくれた“お母さん”と“お父さん”は、私を本当の子供のように大切に育ててくれた。
もちろんそれは今も変わらず、愛されていると自覚できるほどに家族として接してくれている。
子供ができないことを悩んでいた二人は、喜んで私を家族に迎え入れてくれた。
小学校でも中学校でも周りに恵まれ、今では親友と呼べる友人だっている。
あの冷たい空気を纏った場所にいた事が嘘のよう思えるくらい幸せな日々。
不満なんて何一つないこの生活が、これからもずっと続いていくのだと確信できる。
でも…日を追う事に私を追い詰めていく。
嫌でも感じる、あの二人の血が。
物心ついた時から大抵の事はなんでも上手くやってこれた。
勉強に運動や芸術…なんでもそう。
コツをつかめば一通りのことはすぐ出来るようになり、要領も良よく、いつしか委員長を任されることが当たり前となっていた。
それだけでは無い。
そっくりなの、あの二人と私。