吸って愛して、骨の髄まで

……え?なによ、その反応…。



どうせニコニコ笑って私をからかうのだとばかり思っていたのに…。



隠しきれていない長めの耳は、ほんのり赤く染っている。



そんな理央が心配になって近づいてみると…



「り、理央?一体どうし…って──…っ!?」



いきなり引っ張られて、またもや彼の腕の中にすっぽり収まってしまった。



わけがわからず、意味のわからないことをする理央に段々と腹が立ってくる。



さすがに自由人すぎるわ…!



何か一言言ってやらないと気が済まない!



そう思いながら理央を見上げて口を尖らしたのが、いけなかったのかもしれない。



「もう!いきなり何して…!」



「ねぇ、薫子」



私を呼ぶ声に、色を感じた。



「さっき僕…言ったよね。薫子に惚れちゃったって。好きで好きでたまらない…って」



今までとは比べ物にならないくらいに、言葉に熱が篭ってる。



「でも僕、気づいちゃったんだけどさ…」



理央の目を見るのが怖いのに、寸分たりとも逸らすことが出来なくて。
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