吸って愛して、骨の髄まで

「みんなおはよう〜。SHR始めるから席に着いてねー…って、あら…?そこにいるのって、もしかして御影くん?」



入ってきたのは私たちのクラスの担任教師だったのだけれど、何か違和感を覚える。



…先生が理央のことを知ってるのはどうして?



「まぁ!やっぱり御影くんなのね!お家で療養中とだけしか聞いていなかったから、とても心配していたのよ?」



「すみません、先生…心配をおかけしました。でももう大丈夫です。少し貧血気味なだけなので」



「そう?ならいいけど…何かあったら言ってね?」



「はい、ありがとうございます」



先生と理央の2人だけで話が完結してしまい、私含めてその場にいる全員が困惑する。



でも…どういう状況なのか何となくわかった気がするわ。




会話の端々から聞き取れたこと…それは僅かなものだったけれど。



お家で療養中、貧血気味。



理央はもしかしたら…
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