吸って愛して、骨の髄まで

「あ、そういえば皆にはまだ話せてなかったわね!彼は御影理央くん。私たちのクラスメイトよ!」




「…え?ウソ!?」



「このイケメンが!?!?」




「なんかよくわかんないけどやったー!」




先生の言葉に皆は一瞬ぽかんとしてから、次々と歓喜の声を上げ始めた。



本当に、理央が私たちのクラスメイト…なのね。



未だに信じることができない中、理央は微笑を浮かべて口を開いた。



「みなさんはじめまして。少し体が弱くて自宅療養中だったんですけど、今日から登校が可能になったのでようやく来ることが出来ました。これからよろしくお願いします」



絵に書いたような優等生を演じる理央を見た女子たちの黄色い悲鳴が、より一層湧き上がる。



でも、私は正直違和感しかない。



だって理央…ものすごい猫被ってない?



たしかに、理央を初めて見た時はとても驚いた。



絵本から飛び出してきた王子様を彷彿とさせる甘いフェイスに、スラリと伸びた長い手足と白い肌。



はたから見たら、どこかのアイドルかモデルに間違われてしまいそう。
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