吸って愛して、骨の髄まで

理央の方をチラリと見ると、まだ爽やかイケメン風のオーラを纏っていた。



…なんだか気味が悪いわね。



全くの別人のように話す理央を見て、若干鳥肌が立つ。



「じゃあみんな、これでSHRは終わりね?いつもならこれから私の授業だけど、この後出張だから自習になるの。御影くんは…そうね、何か困ったことがあったら委員長の美崎さんに聞くといいわ。席も美崎さんの隣にしておくわね?」



え?ちょっと、先生なに言って…。



さも当たり前といった感じで先生は私の方を見てきて、ギョッとする。



「はい、わかりました」



理央は理央で、今までで一番と言えるほど満足気にニッコリしている。



…私としては、ほくそ笑んでいるようにしか見えないのだけれど。



そうしてSHRの終わりを告げるチャイムが鳴り、先生は足早に教室を出ていった。



それからまた約五分後、一限目が始まる合図のチャイムが鳴ってすぐ。




「ねぇねぇ薫子、今日の放課後って暇だったりしない?」
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