吸って愛して、骨の髄まで

「うん、行こっか」



「っ、えぇ」



歩き出した理央の隣に並ぶ私の顔は、ほんのり熱を帯びていた。





「二名様ですね。お好きな席へどうぞ」



学校を出てから約二十分後。



私たちは理央が言っていた駅前に新しく出来たというカフェにやって来た…のは、よかったものの。



「ただいまカップル限定パフェもございます。よろしければご注文ください」



「か、カップル……!?いえ、私たちはそんなんじゃ…!」



「ぷッ、あははっ…!!薫子動揺しすぎ…!」



慌てる私、大笑いする理央、生暖かい目で見てくる女性店員。



…なんてザマかしら。



他のお客さんの視線も相まって、高まる羞恥心を隠しきれない。



少し前の私だったら、もっと冷静に対応出来たはずなのに…。



「っはぁー…久しぶりにこんな笑った。それにしても薫子、反応可愛すぎだって。店員さんが男だったら目潰ししてたよ?」



「冗談言わないでくれる?私は本気で反省して…」



「ん?冗談ってなんのこと?」



「……」
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