吸って愛して、骨の髄まで
「やっぱり理央だぁ…っ!こんなところで会うなんて、運命感じちゃう…!」
鈴を転がすような声と、くるくる巻かれたミルクティー色の髪。
陶器のような白い肌に乗せられた程よい化粧も、フリフリのスカートも…。
「玲央奈、ここでバイトしててよかったぁ〜」
この世の可愛いが全て詰まっていると言っても過言ではないくらいに可愛い女の子だった。
…誰?この子……。
彼女は理央のことを知っているようだけど、もちろん私は全く知らない赤の他人。
それに、こんなに可愛い子を一度見たら忘れられるわけがないわ。
説明を求めて視線を彼女から理央に戻す。
「玲央奈…?なんで、ここに…」
知り合い…なのね。
ズキリ、胸が痛んだ。
「えへへっ、ナイショだよ♡」
「いや、内緒とかじゃなくてさ」
「もぉ〜うるさいなぁ理央は」
二人の間に流れる空気が、ただの知り合いではないということくらい察しがつく。
幼なじみ…とか?
それとも……。
嫌な想像が膨らみ掛けたその時。