鬼社長の迸る視線に今夜も甘く絆される
*
「いっくん、大丈夫?」
「……ん、何とか」
伊織のマンションに帰宅した二人。
普段では酒にのまれることがない伊織でも、さすがに緊張したようで、少し酔っているようだ。
栞那に支えられるようにして帰宅し、リビングのソファに倒れ込んだ。
「いっくん、ありがとうね」
「……ん?」
「いっくんのお陰で、両親ともちゃんと話せたから」
「……ん」
食事をしながら、これまでの行き違いのような気持ちを吐露できた栞那。
離婚という形は修復できないようだが、離婚しても栞那の両親には変わりない。
「栞那」
伊織は栞那の手をぎゅっと掴んだ。
「俺に、両親を与えてくれてありがとう」
「っ……」
「栞那の両親は、俺の両親でもある」
「……ん」
「大切にするよ」
「うん」
伊織にとって栞那との結婚は、新しい家族が増えることを意味している。
これまで味わえなかった家族の時間が、新たに紡ぎ出されることになるのだから。
「んっ……っ…」
栞那の手を引き寄せ、抱き締める。
酒のお陰で体が火照り気味の伊織の手が、セーターの裾から滑り込む。
「……かんちゃん」
「っっ……」
伊織の熱い視線が栞那に向けられる。
「もうっ、早速使うとか、狡いッ」
「別にいいだろ」
伊織が“かんちゃん”と呼ぶ時、……甘えたいと意思表示したことを意味する。
「はい、バンザーイ」
「……っ」
伊織はセーターの裾を捲り上げ、有無を言わさずに栞那のセーターを剥ぎ取る。
「おっ、今日はコレなんだ」
「っっ~~っ、そんなジロジロ見ないでよッ」
「いいだろ、俺しか見てないんだから」
白地に黒い総レースのランジェリー。
あるようでない珍しい色使いのセットだ。
「いっくん、大丈夫?」
「……ん、何とか」
伊織のマンションに帰宅した二人。
普段では酒にのまれることがない伊織でも、さすがに緊張したようで、少し酔っているようだ。
栞那に支えられるようにして帰宅し、リビングのソファに倒れ込んだ。
「いっくん、ありがとうね」
「……ん?」
「いっくんのお陰で、両親ともちゃんと話せたから」
「……ん」
食事をしながら、これまでの行き違いのような気持ちを吐露できた栞那。
離婚という形は修復できないようだが、離婚しても栞那の両親には変わりない。
「栞那」
伊織は栞那の手をぎゅっと掴んだ。
「俺に、両親を与えてくれてありがとう」
「っ……」
「栞那の両親は、俺の両親でもある」
「……ん」
「大切にするよ」
「うん」
伊織にとって栞那との結婚は、新しい家族が増えることを意味している。
これまで味わえなかった家族の時間が、新たに紡ぎ出されることになるのだから。
「んっ……っ…」
栞那の手を引き寄せ、抱き締める。
酒のお陰で体が火照り気味の伊織の手が、セーターの裾から滑り込む。
「……かんちゃん」
「っっ……」
伊織の熱い視線が栞那に向けられる。
「もうっ、早速使うとか、狡いッ」
「別にいいだろ」
伊織が“かんちゃん”と呼ぶ時、……甘えたいと意思表示したことを意味する。
「はい、バンザーイ」
「……っ」
伊織はセーターの裾を捲り上げ、有無を言わさずに栞那のセーターを剥ぎ取る。
「おっ、今日はコレなんだ」
「っっ~~っ、そんなジロジロ見ないでよッ」
「いいだろ、俺しか見てないんだから」
白地に黒い総レースのランジェリー。
あるようでない珍しい色使いのセットだ。