クールな上司は捜し人〜甘愛を運ぶ幼き想い出
【アメとムチ】
9月末。いよいよ今日が締め日。
「笠間さん、明日は現金監査だから、合わせたら教えて。金庫の中は、今回、俺が確認するから」
「はいっ!」
「北川さん、これお願い出来る?」
時東さんは、慌てる様子もなく、的確に皆に指示を出している。無駄が無い。
他部署の部長達が、慌てて時東さんに声を掛けて来ても、話を聞いた後、淡々と答えていた。
カッコいい・・・思わず見惚れてしまう。
はっ!ダメダメ、時東さんに報告しないといけないんだから。
慌てて仕事に取りかかった。
明日の監査の準備と締め作業が終わったら、すっかり遅くなったなぁ。
「時東さん、お疲れ様でした。明日、宜しくお願いします」
「お疲れ様。俺も帰るから、一緒に駅まで行こうか。もう2人だけだから」
「はいっ」
私は慌てて帰る準備をした。
2人で帰る事に、ドキドキしながら部屋を出た時、
「あらっ、広大。帰るなら一緒に帰りましょ。私、車で来てるから」
声を掛けてきたのは、武郷さんだった。
「会社でその呼び方は、止めて貰えますか」
「ごめんなさい。つい、いつもの癖で」
「俺は電車で帰りますので。じゃあ、笠間さん、行こうか」
「は、はい」
私が武郷さんを見ると、冷ややかな目で私を睨んでいた。
「お、お先に失礼します」
「お疲れ様」
低くて冷たい声に、背筋がゾワッとした。
「笠間さん、明日は現金監査だから、合わせたら教えて。金庫の中は、今回、俺が確認するから」
「はいっ!」
「北川さん、これお願い出来る?」
時東さんは、慌てる様子もなく、的確に皆に指示を出している。無駄が無い。
他部署の部長達が、慌てて時東さんに声を掛けて来ても、話を聞いた後、淡々と答えていた。
カッコいい・・・思わず見惚れてしまう。
はっ!ダメダメ、時東さんに報告しないといけないんだから。
慌てて仕事に取りかかった。
明日の監査の準備と締め作業が終わったら、すっかり遅くなったなぁ。
「時東さん、お疲れ様でした。明日、宜しくお願いします」
「お疲れ様。俺も帰るから、一緒に駅まで行こうか。もう2人だけだから」
「はいっ」
私は慌てて帰る準備をした。
2人で帰る事に、ドキドキしながら部屋を出た時、
「あらっ、広大。帰るなら一緒に帰りましょ。私、車で来てるから」
声を掛けてきたのは、武郷さんだった。
「会社でその呼び方は、止めて貰えますか」
「ごめんなさい。つい、いつもの癖で」
「俺は電車で帰りますので。じゃあ、笠間さん、行こうか」
「は、はい」
私が武郷さんを見ると、冷ややかな目で私を睨んでいた。
「お、お先に失礼します」
「お疲れ様」
低くて冷たい声に、背筋がゾワッとした。