クールな上司は捜し人〜甘愛を運ぶ幼き想い出
「俺の母方の祖父母が、この近くに住んでいてね。両親の離婚で、俺が小学6年の時に、最後に一緒に過ごしたいと、1ヶ月だけ遊びに来ていたんだ」
公園に目を向け、懐かしそうに話始めた。
「最後の日、仲良くなった子が、俺のお嫁さんになりたいって言ってね。父親の家に帰るから、『もう会えないよ』って言ったんだ」
この公園で、私とこう君みたいな事が時東さんにも・・・
「その子は泣き出してね。どうしていいか分からなくて、俺の大切にしていたキーホルダーをあげたんだよ」
そうなんだ・・・えっ?キーホルダー?
「母親が『幸せは必ず訪れるから』とくれた、カキツバタのキーホルダーなんだ」
カキツバタって・・・
まさか・・・私は時東さんの顔を見た。
「あっちゃん、大切にしてくれてありがとう」
その言葉を聞いた瞬間、涙が溢れ、零れ落ちた。
こう君。やっと・・・やっと見つけた。
時東さんだったなんて・・・
「ど、どうしてもっと、早く言ってくれなかったんですか!」
「あの頃とは違うからな・・・せっかくのいい思い出を壊して、がっかりさせるかと思ってね」
そんな事、絶対にない。だって、こんなに好きなんだから・・・
「ずっと、持っていてくれたんだね」
「はい・・・お母さんからの大切なキーホルダーなのに。お返ししないと」
「いいよ、笠間さんにあげたんだから」
「でも」
「今まで通り、君に持っていて欲しい。俺は、もっと大切なものを見つけたから」
「えっ?」
「いや、何でもない。じゃあ、戻ろうか」
「は、はい」
公園に目を向け、懐かしそうに話始めた。
「最後の日、仲良くなった子が、俺のお嫁さんになりたいって言ってね。父親の家に帰るから、『もう会えないよ』って言ったんだ」
この公園で、私とこう君みたいな事が時東さんにも・・・
「その子は泣き出してね。どうしていいか分からなくて、俺の大切にしていたキーホルダーをあげたんだよ」
そうなんだ・・・えっ?キーホルダー?
「母親が『幸せは必ず訪れるから』とくれた、カキツバタのキーホルダーなんだ」
カキツバタって・・・
まさか・・・私は時東さんの顔を見た。
「あっちゃん、大切にしてくれてありがとう」
その言葉を聞いた瞬間、涙が溢れ、零れ落ちた。
こう君。やっと・・・やっと見つけた。
時東さんだったなんて・・・
「ど、どうしてもっと、早く言ってくれなかったんですか!」
「あの頃とは違うからな・・・せっかくのいい思い出を壊して、がっかりさせるかと思ってね」
そんな事、絶対にない。だって、こんなに好きなんだから・・・
「ずっと、持っていてくれたんだね」
「はい・・・お母さんからの大切なキーホルダーなのに。お返ししないと」
「いいよ、笠間さんにあげたんだから」
「でも」
「今まで通り、君に持っていて欲しい。俺は、もっと大切なものを見つけたから」
「えっ?」
「いや、何でもない。じゃあ、戻ろうか」
「は、はい」