クールな上司は捜し人〜甘愛を運ぶ幼き想い出
体が熱くなってきた・・・久々だったから、酔ったかな・・・
「大丈夫?笠間さん」
「はい、ジュースだと思って飲んだんですけど」
「あっ、ごめん。俺、間違ったかも。少し休んで帰ろうか。どっかカラオケでも行こうよ」
酔った私の肩を抱いて歩き出した時、
「おい、どこに連れて行くんだ?」
「と、時東課長!」
私の肩を抱いてた人は、直ぐに手を離し、2人は直立不動していた。
「俺の大事な部下だからな。もう酔ってるし、今日はここまでにしろ」
「はいっ!じゃあ、北川さん、笠間さん、お疲れ様!」
2人は慌てて、駅に向かって行った。

「北川さん、車で来てるから、笠間さんと送って行くよ」
「ありがとうございます。でも、今日実家に帰るので、笠間さんと逆方向なんです。私は大丈夫ですから、笠間さんをお願いします。最後に注文したお酒、飲んだみたいで」
「あぁ。じゃあ、気を付けて帰れよ」
「はい!お疲れ様でした!」

私は広大さんに支えられ、助手席に乗った。
車が動きだし、私は気疲れとお酒の酔いで、目を瞑っていた。
「歩けるか?」
「・・・はい」
広大さんに肩を抱かれ家に着くと、ベッドに座った。
「水飲んで」
広大さんが持ってきた水を、一気に飲み干す。
「酒、飲んだのか?」
「ジュースだと思って飲んだらお酒で・・・でもラストだし、これくらいならと・・・」
「全く、俺が迎えに行かなかったら・・・」
「・・・ごめんなさい」
「とにかく、もう寝ろ」
私・・・まだ酔ってるせいか、無性に広大さんに抱かれたい。
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