クールな上司は捜し人〜甘愛を運ぶ幼き想い出
【新しい課長と広大さん】
7月から、新しい課長が来る。どんな課長だろう。
会議室に集められた私達は、新しい課長を待っていた。
「皆、お待たせ」
部長が入って来て、その後に来た人は・・・

背が高く、黒髪にショートより少し長めな髪は、ふんわりとパーマが掛かって、涼しげな目元と鼻筋が通った顔立ちは、俗に言うイケメンだった。
「紹介します。今日から経理課の課長として入社した大倉さんだ」
「大倉です。宜しくお願いします」
「大倉さんは、税理士法人で勤めていた、税理士だ」

北川さんの言ってた通りだ。大倉さんも凄いなぁ・・・
そう思いながら、真剣に大倉さんの話に耳を傾けた。
でも、北川さんを除く課員の人達は、
「税理士っていっても、時東さん以上の人はいないよねぇ」
発言がそのまま、態度にも出ていた。

「広大さん、新しい課長も税理士なんですよ。税理士法人で働いてたんですって」
夜、電話が掛かって来た時に、新しい課長の話をした。
「へぇー、どこの税理士法人?」
「そこまでは聞いてないんですけど、名前は大倉 彰(おおくら あきら)さんっていうんです」
「大倉、彰・・・」
「お知り合いですか?」
「あぁ、前に事務所にいた人と、同じ名前だなと思って」
「少しお話したけど、広大さんみたいにカッコいいし、フランクな方ですよ」
「まさか・・・心揺れてないよな」
「もちろんじゃないですか!私は広大さんだけです」
「まぁ、それならいいけど」
広大さんが今、どんな顔してるか想像がつくよ・・・
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