クールな上司は捜し人〜甘愛を運ぶ幼き想い出
次の日、どんな顔して大倉さんに会えば・・・
そう思っていたけど、「おはよう」と、いつもの笑顔で席に座っていた。
普段と変わらない大倉さん。
どうしよう・・・意識してしまってる。
そうだ、北川さんに相談しよう。

「北川さん、あのー、引かないで聞いてくださいね」
「うん、どうしたの?」
「あの、付き合ってる人がいるのに、他の男性にドキドキすることって、ありますか?」
「あるわよ。だって、彼氏に無いもの持ってたり、カッコいい人に声かけられたら、ドキドキするよ。うちなら、時東さんや大倉さんがそうかなぁ。彼氏とは別よ」
「そ、そうなんですか」
まさに、大倉さんの事です。

「でも、それって一時的なもんでしょ。彼氏は、良いところも悪いところも含めて、それでも一緒に居たいって思える人だと思うんだ」
「そうか、そうですよね」
「ねぇ、最近、時東さんと会ってないから、寂しいんでしょ。会いに行きなよ」
「でも、忙しいし、迷惑かと」
「彼女でしょ!会いたいから会いに来た、それでいいじゃない。時東さんはそんなこと思う人じゃないって」

そうだ・・・彼女なんだから自信持っていこう!
「ありがとうございます!今日、早速内緒で行って、びっくりさせます」
「そうだよ!喜ぶと思うよ」
そうだよね。会いたいから会いに行くんだもん。
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