クールな上司は捜し人〜甘愛を運ぶ幼き想い出

「碧のご両親に挨拶に行きたいんだ。時間作って貰えないか。出来れば早い方が助かる」
両親に挨拶･･･うちのお父さんとお母さん、私が男の人なんて連れて来たことないから、どうなるんだろう。
それも、結婚するなんて･･･
でも、もし反対されても、私は広大さんと一緒にいたい。
「明日連絡しますね」
「ありがとう」
すれ違った時間は、より深い愛を運び込んでくれた。

「そうだ碧。大事な事、忘れてた」
「何をですか？」
「悲しい思いをさせた分、それ以上に愛さないとな」
広大さんの優しい瞳に吸い込まれそう。
2人は今までの寂しさを埋めるように求め合い、愛を確かめ合うような夜を過ごした。

明くる日の朝、広大さんがまだ眠っている間に、付き合っていることを知っているお母さんに連絡した。
「お母さん、広大さんのことなんだけど、あのさ、突然でびっくりしないでね」
「うん、どうしたの？も、もしかして子供が出来たの？やだぁー、この年でもうおばあちゃんなの！あっ、もうおかしくないか･･･で、いつ？」
お母さんのまさかの返しに、開いた口が塞がらなかった。