最強ヴァンパイアの柊くんに囚われて溺愛、溶かされる
「そっか……じゃあ噛むしかないね」
「やだ、やだあ!」
仕方ないなんて装いながら再び屈んで私の鎖骨辺りに顔をうずめ、キスを一つ。
チュなんていうリップ音がなる。
そして、これは彼が噛む合図で、私は必死に彼の肩を押しても、脚で蹴っぽても彼はびくともしない。
(やばい、噛まれる。)
意地悪く、ヴァンパイアにふさわしい尖った牙を見せつけるようにパカリと開いた口元を見せると、そのまま噛みついた。
「いっだ……、」
拭われたはずの眼にまた涙が浮かんでくる。
柊くんに噛まれる瞬間は1番嫌い。
最初は痛いはずなのに、だんだん頭がぼっーとしてきて、心が溶かされるみたいに甘い気持ちになるから。
チクッ