悪役令嬢モノの悪役ヒロインに転生してしまった(嘘だと言って!)
漠然とした、不安 side・マリア
今日は、待ちに待った精霊召喚だった。
異世界モノの好きな私たちは、それが実際に体験できる喜びを隠せずにいた。
はしゃいでいるレティを見て、可愛いな~なんて考えていた。
レティーシアは、本当に素直な子で、正義感のある子だ。乙女ゲーでよくあるいじめなんかにも屈せず、特に誰に頼る事もせずに言い返したり、返り討ちにしたりと、強いところがある。
しかも、レティは基本的に人見知りなようで、私だけににこにこと話しかけてくる。そんな子を、可愛いと思わずにいられるだろうか?いじめるなど、もっての外だ。
そんな感じだから、私たちのいるこの世界が乙女ゲームで、その断罪されひどい目に合うのが私だということを。のこのこと死亡フラグを抱えてやってきた殿下に遭うまで忘れていたのだ。
私たちのもとに現れたのは、この国の第2王子であるクロード・ヴァティス。
二人とも初対面なはずなのに、とても仲良さげに話しているから、私に言わずに一人で会いに行っていたのかもしれない。
レティとは小さいころからの付き合いで、お互いにあったことや面白かったことなどは逐一伝えていた。家が近くにあったこともあり直接話すことがほとんどだが、それでも会えない時は文通をしていた。そのため、彼女の事はこの学園の誰よりも知っているつもりだ。
もし彼女が恋人をつくるのなら、しっかりといい人かどうか見極めないと…!と過保護気味に思っていたほど。
ではなぜ言ってくれなかったの?と思いかけて、恐ろしいことに気付いた。彼女は、ヒロインとして彼に接触したのかもしれない…と。
もしかしたら私と仲良くなったのはこれが目的で、私の苦しんだ様子が…と思いかけ、さすがに違うだろうと首を横に振った。
しかし、彼女はあろうことか殿下に近寄り、耳元でささやいたのだ!
何を言ったのかは聞き取れなかったが、案の定クロードは顔を真っ赤に染め、なぜか私から顔を背けていた。
そして極め付けは、
「し、しょうがないだろ!?会いたかったんだから!」
というその言葉。
そんなにもレティの事を好きになっていたのかと確信(誤解)し、断罪された後の事を考えたりと頭が大混乱。
途中で振られた話に遅れて返事したが、付け回すほどに彼女の事(あなたの事だよ)が好きなことを知らされ、ついに頭がショートする。
異世界モノの好きな私たちは、それが実際に体験できる喜びを隠せずにいた。
はしゃいでいるレティを見て、可愛いな~なんて考えていた。
レティーシアは、本当に素直な子で、正義感のある子だ。乙女ゲーでよくあるいじめなんかにも屈せず、特に誰に頼る事もせずに言い返したり、返り討ちにしたりと、強いところがある。
しかも、レティは基本的に人見知りなようで、私だけににこにこと話しかけてくる。そんな子を、可愛いと思わずにいられるだろうか?いじめるなど、もっての外だ。
そんな感じだから、私たちのいるこの世界が乙女ゲームで、その断罪されひどい目に合うのが私だということを。のこのこと死亡フラグを抱えてやってきた殿下に遭うまで忘れていたのだ。
私たちのもとに現れたのは、この国の第2王子であるクロード・ヴァティス。
二人とも初対面なはずなのに、とても仲良さげに話しているから、私に言わずに一人で会いに行っていたのかもしれない。
レティとは小さいころからの付き合いで、お互いにあったことや面白かったことなどは逐一伝えていた。家が近くにあったこともあり直接話すことがほとんどだが、それでも会えない時は文通をしていた。そのため、彼女の事はこの学園の誰よりも知っているつもりだ。
もし彼女が恋人をつくるのなら、しっかりといい人かどうか見極めないと…!と過保護気味に思っていたほど。
ではなぜ言ってくれなかったの?と思いかけて、恐ろしいことに気付いた。彼女は、ヒロインとして彼に接触したのかもしれない…と。
もしかしたら私と仲良くなったのはこれが目的で、私の苦しんだ様子が…と思いかけ、さすがに違うだろうと首を横に振った。
しかし、彼女はあろうことか殿下に近寄り、耳元でささやいたのだ!
何を言ったのかは聞き取れなかったが、案の定クロードは顔を真っ赤に染め、なぜか私から顔を背けていた。
そして極め付けは、
「し、しょうがないだろ!?会いたかったんだから!」
というその言葉。
そんなにもレティの事を好きになっていたのかと確信(誤解)し、断罪された後の事を考えたりと頭が大混乱。
途中で振られた話に遅れて返事したが、付け回すほどに彼女の事(あなたの事だよ)が好きなことを知らされ、ついに頭がショートする。