ラブ・ジェネレーション
「でも、高校が一緒じゃなかったら二度と会えなかったわけでしょ、私がもっと頭良かったらどうしたの?」
「俺はこの辺の高校なら何処でも行けたから、結衣が入る高校さえわかれば問題なかったよ」
そうですかー、愚問だったわけね、
「失礼しました! 私のレベルに合わせてくれたんだ」
「ごめん、ストーカーみたいだったね」
「どうして今まで話してくれなかったの?」
お父さんと同じだ、何故隠す必要があるのだろうか、
「うーん、、ささやかな男のプライドかな」
「プライドってなによ、意味わかんなーい」
「男ってさ、女の子に惚れられたいんだよ、自分から好きだ愛してるの言葉はできたら口にしたくない、たとえ両想いだったとしても自分の気持ちは伏せておきたい」
「なんで、女の子は言われたいんだよ、大好きな人になら毎日でも言って欲しいのに」
惚れたって知られたくないってことだろうか、どうして、、
「わかってる、それでも恋愛関係で優位に立ちたいという小さなプライドが邪魔するんだ、男からの積極的なアプローチは格好いいものじゃないだろ」
まあ確かにね、、それに、
最初に言った方は好きに決まっているけど、言われた方はどこまで好きになれるかはわからない、それは例え結婚しても続くと思う。
「変なのー、好きって言った方が負けなの?」
「勝ち負けの問題じゃないよ、女の子にはわからないさ、惚れられているっていう事実が男を強くするんだ、こいつのために頑張ろうって、一生懸命に働いて幸せにしたいって、だからそれだけは絶対に譲れない」
それはあるかも知れない、意外と男は単純だと思う、そう思うと私は彼との付き合いの中で好きだと何回言っただろう、元々翔琉の告白から始まった交際だし、引け目を感じていた私は素直に好きとは言えなかった。
「私は翔琉に好きってあまり言ったことがなかったね」
「うん、3回だけだよ」