ラブ・ジェネレーション
「えっ、たった3回だけなの?」
「数えてるから間違いないよ」
「そうか、ごめんね、これからはなるべく言うようにするね」
「ほんとに? 嬉しい、結衣に好きって言われたら俺もやる気が出る」
「ふーん、よくわからないけどさ、私がもっと好き好きって言えば翔琉は頑張れるの?」
「もちろん、結衣を抱いた次の日なんてスキップしながら会社に向かうぐらいだよ」
何だってー、、おまえはアホか!
「恥ずかしからそれはやめて!」
でも、よくよく考えればすごい素敵な話だ、
小学校で出会った男女が結ばれるという奇跡、お父さんお母さんも、優衣さん夫婦も、そして私と翔琉も、ただでさえ小学校の初恋が実ることなどまずないのに、偶然が重なって世代を超えて奇跡は起きた。
あの日、離ればなれに旅立ったたんぽぽの綿毛は奇跡的にも寄り添うように根を下ろし、仲良く黄色の笑顔を咲かせた。
それが結ばれるべくして巡り合った私と翔琉の運命、
「毎朝、出かける時に言ってよ、そしたら俺は結衣のために一日頑張れるからさ」
「うん、わかった」
「お出かけのキスもいいかな?」
「いいけどさー、朝から濃いーのはやだ、軽くね」
「フレンチならいいの?」
「いいよ」
何故か、翔琉は凄く嬉しそうな顔をしていた、
そう、私は知らなかった、、