ラブ・ジェネレーション
「嘘つき! 翔琉に話してない秘密なんてまだまだ沢山あるし」
「あるなら教えて、また覚えるからさ」
そんな暇があるならもっと覚える事沢山あるでしょ、私より遥かに賢いけど、、
本当は……もう秘密なんてないかな、、
嫌というほどお喋りをした、
授業の合間に、登下校の最中に、家に帰っても携帯で、どちらかが寝落ちするまで毎日のように、
もう話す事がなくなるほど、
いや、ひょっとしたら、もうないのかもしれない……
最近は黙り込むシーンも増えた、
それでも苦痛には感じなかった、彼と同じ時間を過ごすことに疑問を持った事はないし、たとえ携帯でも彼と繋がっているだけで何ものにも変え難い安心感が私を包み込んでくれていたからだ。
最近はそんな感覚が薄れてきている、
「たまには一人の時間もいいかなーって」
「そうじゃなくて、俺に”さよなら”を言おうとしているだろ」
「あらー、よくわかったねー、ほんとに私のことを何でも知ってるんだ」
言葉とは裏腹、、
私、、たぶん引きつった顔をしている、なんでわかるんだろうって、
「どうして!」
「どうして? うーん、どうしてだろ、なんとなくかなー」
どこをどう探しても見つけられなかった、
彼を嫌いになる理由などない、ないものを見つけることなどできるわけがない。