ラブ・ジェネレーション
「なんとなくで別れるのかよ」
そうだよね、そんな理由で別れるカップルなんて普通はいないね、、
「翔琉はいいじゃない、私と別れたら言い寄る女の子がたくさんいるよ」
周りの女の子は私たちの別離を息を潜めて待っている、もともと釣り合いが取れてないし、似合わないカップルだって陰口も叩かれている。
翔琉は気づかなかったかもしれない冷たい視線を、私はいつも感じていた。
そんな私を、翔琉はどこが気に入ったのか彼女にしてくれた。
「行くぞ!」
翔琉は強引に私の腕を掴んで引きずるように教室を後にした、
「もう痛いって! 離して、、何処に行くの!」
同級生の目があっても、翔琉はいつもこんな感じ、
私は抵抗もせず、されるがまま彼についていくだけだった。
他の誰よりも私だけを見てくれている、
今までは、それが堪らなく嬉しくて疑いもしなかった、
少し強引なところがあるけれど、私が本当に嫌がる事は決してしないし、その後の優しさの方が勝っていつも忘れてしまう。
学校を出て、橋を渡り通学路の途中にある河川敷までくると、翔琉はやっと私の腕を離した。
「もうー痛い! かよわい女の子なんだからねー、もっと大切にしてよ!、ちから強すぎだって……」
解放された腕をさすりながら翔琉を睨みつけた。
モテるくせに翔琉は女の子には不器用だ、優しすぎる反面気持ちが空回りする事も多い。
機嫌を損ねたと思ったのか、翔琉は申し訳なさそうに私の腕を揉み始めた、
「あっ、こそばゆいって! やめてよ、もう怒ってないからー」