ラブ・ジェネレーション

初耳だ、お姉さんとの年齢差から考えて間に兄弟がいても不思議じゃないけど、今まで一度もそんな話は聞いた事がないし、家にお邪魔しても顔も合わせたことはなかった。

それよりも事故に遭った? ここで?


「あぁ、二つ上のね、丈瑠(たける)っていう名前なんだ」

まさか、、なんとなく見覚えのある公園、交通事故、男の子、嘘だ……そんな事あるの、

じゃあ、この公園ってやっぱりあの時の、、


「お兄さんは……転がってきたボールを拾おうとして事故に遭ったの?」

今度は翔琉が驚いた顔をして振り向いた、

「どうして結衣がそんな事を知ってるの?」

や、やっぱり、

「……ボールを追いかけてた女の子はわたし……」

「結衣がその時の女の子だって!」

私のせいで翔琉のお兄さんは大怪我をしてしまったんだ、命に別状はないって伯母さんは言ってた。
でも、付き合い出して何年も経つのに一度も顔を合わせないのは何故だろう、答えは一つしかないような気がする、私は恐る恐る聞いてみた、

「お、お兄さんは今どうしてるの?」

「事故の後寝たきりだったんだけど、四年前に亡くなったんだ」

やっぱり……

目の前が真っ暗になった。


「私のせいだ、私のせいでお兄さんは……」

「誰のせいでもないよ、その女の子が結衣とは知らなかったけど、あの事故は運がわるかっただけさ、それに亡くなったのも持病の心臓病が原因だから気にしなくていい」

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