ラブ・ジェネレーション
「お父さんが作った曲だって知ってたんでしょ?」
「……うん、知ってたよ、発表する前に相談があったし、著作権料が入るようになったからね」
お父さんが作った曲なら当然そうだろう、
「どうして私に教えてくれなかったの?」
「結衣は知らない方がいいと思って」
「どうして?」
「……あの歌はお父さんが別れた元カノをイメージして作った曲なの、、その元カノは……翔琉くんのお母さん」
お母さんはそこまで知っていた、、
「知ってたの? お父さんと優衣さんの関係を」
「うん、私と付き合う前の元カノだからね、優衣さんは私を知らなかったみたいだけど、私は丈瑠くんのお見舞いに行った時に直ぐに気づいた、お父さんと付き合ってた人だって、、」
「前から優衣さんを知ってたってこと?」
「写真を、、見たことがあったから」
お母さんは、感心するほど人の顔を覚えるのが得意だ、
「でもね、私の方がお父さんと知り合ったのは古いんだよ」
「えっ、どういう事、優衣さんと別れてからじゃないの」
「違うよ、もっとずっと前、もともとお父さんとは小学校の時の同級生なの、卒業と同時に私は引っ越したから、結局私の片思いのままで離れてしまったんだけどね……、」
そうだ、お母さんの実家はもともと川の反対側だって言っていた、高校がある方だ、でも小学校の学区は此処と一緒だから同じ小学校に通っていたのか、