【電子書籍化】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
「……フリッカ。そろそろ寝ようか」
「私、まだ起きていられるよ?」
これ以上フレデリカを消耗させたくなかったため、日付が変わる頃には、シュトラウスがそう提案した。
けれど、彼女はまだ眠りたくないようだった。
寝てしまえば、この夜は終わってしまう。
フレデリカからすれば、この時間は、何年も彼を想い続け、ようやく手にしたものなのだ。
そう簡単に、終わらせたくないのだろう。
シュトラウスにも、彼女のそんな気持ちは理解できたようで。
「……俺は、この夜を最初で最後にする気はないよ。これから何度も……。きっと、数えきれないぐらいの夜を共にする。だから、今日は無理せずおやすみ?」
「……本当? 本当に、これからもこうして一緒に過ごしてくれる?」
「ああ。約束する。そのうち、たまには別々に寝たいと、きみに怒られてしまうかもしれないな」
「もう、シュウったら。……そんなこと言われると、期待しちゃうな」
「期待してくれ」
シュトラウスが自信満々なものだから、フレデリカからは、ふふ、と笑みがこぼれた。
「じゃあ……。次も、その次も、ずーっと先もあるって信じて、今日はもう寝ようかな?」
「ああ。そうしよう」
「私、まだ起きていられるよ?」
これ以上フレデリカを消耗させたくなかったため、日付が変わる頃には、シュトラウスがそう提案した。
けれど、彼女はまだ眠りたくないようだった。
寝てしまえば、この夜は終わってしまう。
フレデリカからすれば、この時間は、何年も彼を想い続け、ようやく手にしたものなのだ。
そう簡単に、終わらせたくないのだろう。
シュトラウスにも、彼女のそんな気持ちは理解できたようで。
「……俺は、この夜を最初で最後にする気はないよ。これから何度も……。きっと、数えきれないぐらいの夜を共にする。だから、今日は無理せずおやすみ?」
「……本当? 本当に、これからもこうして一緒に過ごしてくれる?」
「ああ。約束する。そのうち、たまには別々に寝たいと、きみに怒られてしまうかもしれないな」
「もう、シュウったら。……そんなこと言われると、期待しちゃうな」
「期待してくれ」
シュトラウスが自信満々なものだから、フレデリカからは、ふふ、と笑みがこぼれた。
「じゃあ……。次も、その次も、ずーっと先もあるって信じて、今日はもう寝ようかな?」
「ああ。そうしよう」