【電子書籍化】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
「もう逃げない、ちゃんと愛するって約束したよね……?」
「ぐっ……。すまない、本当にすまない。踏ん切りがつかなくて……」
もごもごするシュトラウス。そんな彼の態度に、フレデリカはどんどんご機嫌斜めになっていく。
シュトラウスの腕から抜け出すと、なにも言わずに彼の手を引いて進んでいく。
行先は、シュトラウスの寝室だった。
シュトラウスをベッドの前に立たせると、フレデリカはやはり無言で彼の胸ぐらを掴んだ。
「フリッカ……さん……?」
目の前には、静かに怒る7歳下の婚約者。後ろにはベッド。
シュトラウスは、自分よりずっと小さな女性に、すっかり気おされていた。
流石は王女様である。
親しい人間の前では素直で愛らしい笑顔を見せる彼女だが、必要であれば、毅然とした態度をとることもある。
フレデリカは、強かった。
シュトラウスの胸に手をおいて、フレデリカはぐいぐいと彼を後ろに押す。
しかし、体幹のしっかりしたシュトラウスは、女性に押されたぐらいではさほど動かない。
フレデリカは、シュトラウスを押しながらも、サファイヤの瞳を鋭く吊り上げた。
「……倒れて」
「は、はい……」
「ぐっ……。すまない、本当にすまない。踏ん切りがつかなくて……」
もごもごするシュトラウス。そんな彼の態度に、フレデリカはどんどんご機嫌斜めになっていく。
シュトラウスの腕から抜け出すと、なにも言わずに彼の手を引いて進んでいく。
行先は、シュトラウスの寝室だった。
シュトラウスをベッドの前に立たせると、フレデリカはやはり無言で彼の胸ぐらを掴んだ。
「フリッカ……さん……?」
目の前には、静かに怒る7歳下の婚約者。後ろにはベッド。
シュトラウスは、自分よりずっと小さな女性に、すっかり気おされていた。
流石は王女様である。
親しい人間の前では素直で愛らしい笑顔を見せる彼女だが、必要であれば、毅然とした態度をとることもある。
フレデリカは、強かった。
シュトラウスの胸に手をおいて、フレデリカはぐいぐいと彼を後ろに押す。
しかし、体幹のしっかりしたシュトラウスは、女性に押されたぐらいではさほど動かない。
フレデリカは、シュトラウスを押しながらも、サファイヤの瞳を鋭く吊り上げた。
「……倒れて」
「は、はい……」