【電子書籍化】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
そして迎えた、国王と第二の王家当主の「話し合い」の日。
王女であるフレデリカ、次期当主のシュトラウスも同席した場で、彼らは。
「ストレザン家に降嫁するのだから、ストレザン領でかまわないと言っているだろう!」
「フレデリカ様は王女です。王都で行うべきです」
シュトラウスがフレデリカになにかを耳打ちすると、彼女はくすくすと笑う。
「嫁入りすればストレザンの人間だ。治める領地の者たちにこそ、晴れ姿を見せるべきだと思わないかね?」
「それを言えば、王女であるフレデリカ様は、王都の者たちに祝福されてしかるべきです」
リンゴのケーキをシュトラウスにあーんしてもらい、フレデリカは「美味しい!」と目を輝かせた。
そんなフレデリカを、シュトラウスは愛おしそうに見つめている。
「シリウス! 王の私が譲ってやっているのに聞けないのか!?」
「臣下の言葉を聞く気はないのか、フレデリック!」
笑い合う婚約者たちのそばで、王と公爵家当主は、喧嘩、していた。
まともに聞く必要もなさそうだったため、フレデリカとシュトラウスは早々に暇を持て余し、二人できゃっきゃと過ごしている。
王たちの喧嘩の理由は、フレデリカとシュトラウスの結婚式を、王都とストレザン領のどちらで行うか、だった。
両者、自分のそばで式を挙げて欲しいくせに譲り合い、何故か言い争いになっている。
王女であるフレデリカ、次期当主のシュトラウスも同席した場で、彼らは。
「ストレザン家に降嫁するのだから、ストレザン領でかまわないと言っているだろう!」
「フレデリカ様は王女です。王都で行うべきです」
シュトラウスがフレデリカになにかを耳打ちすると、彼女はくすくすと笑う。
「嫁入りすればストレザンの人間だ。治める領地の者たちにこそ、晴れ姿を見せるべきだと思わないかね?」
「それを言えば、王女であるフレデリカ様は、王都の者たちに祝福されてしかるべきです」
リンゴのケーキをシュトラウスにあーんしてもらい、フレデリカは「美味しい!」と目を輝かせた。
そんなフレデリカを、シュトラウスは愛おしそうに見つめている。
「シリウス! 王の私が譲ってやっているのに聞けないのか!?」
「臣下の言葉を聞く気はないのか、フレデリック!」
笑い合う婚約者たちのそばで、王と公爵家当主は、喧嘩、していた。
まともに聞く必要もなさそうだったため、フレデリカとシュトラウスは早々に暇を持て余し、二人できゃっきゃと過ごしている。
王たちの喧嘩の理由は、フレデリカとシュトラウスの結婚式を、王都とストレザン領のどちらで行うか、だった。
両者、自分のそばで式を挙げて欲しいくせに譲り合い、何故か言い争いになっている。