【電子書籍化】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
王女であるフレデリカにも、親友と呼べる人は何人かいるが、中でも、互いに信頼し合い、素の自分をさらけ出しあえる相手がいた。
装飾の少ない、シンプルかつ上品なドレスを身に纏い、王城内を進むフレデリカ。
フレデリカにしてみれば王城は自分の家であるが、そんな場所でもあっても、彼女は人に見られていることを意識し、歩き方、手の位置、表情の作りかたなど、王女としての在り方を崩さない。
完璧な王女にも見えるフレデリカだが、王城内のある一室に入り、ドアが閉じると同時に、ただのフリッカとしての表情を見せた。
「ルーナ。遅くなってごめんなさい」
「ううん。むしろ、忙しいのにありがと」
眉根を下げ、両手をちょこんと合わせて謝罪するフレデリカ。
先に部屋にいた女性は、そんなフレデリカに向かって、気にしないで、と笑った。
ここで会う約束をしていた相手こそ、フレデリカの大親友、ルーナ・ハリバロフ。
隣国ハリバロフの姫君で、ハリバロフ王家の血筋に多い、透き通った海のような青い色の髪と瞳を持つ。
彼女の真っすぐでさらさらとした髪に、くせ毛のフレデリカはちょっぴり憧れていた。
装飾の少ない、シンプルかつ上品なドレスを身に纏い、王城内を進むフレデリカ。
フレデリカにしてみれば王城は自分の家であるが、そんな場所でもあっても、彼女は人に見られていることを意識し、歩き方、手の位置、表情の作りかたなど、王女としての在り方を崩さない。
完璧な王女にも見えるフレデリカだが、王城内のある一室に入り、ドアが閉じると同時に、ただのフリッカとしての表情を見せた。
「ルーナ。遅くなってごめんなさい」
「ううん。むしろ、忙しいのにありがと」
眉根を下げ、両手をちょこんと合わせて謝罪するフレデリカ。
先に部屋にいた女性は、そんなフレデリカに向かって、気にしないで、と笑った。
ここで会う約束をしていた相手こそ、フレデリカの大親友、ルーナ・ハリバロフ。
隣国ハリバロフの姫君で、ハリバロフ王家の血筋に多い、透き通った海のような青い色の髪と瞳を持つ。
彼女の真っすぐでさらさらとした髪に、くせ毛のフレデリカはちょっぴり憧れていた。