【電子書籍化】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
 それからさほど経たずして、交換留学の期間は終了した。
 ルーナを始めとしたハリバロフの面々は母国に帰り、リエルタには、第二王子のディルクたちが戻ってきた。

 結局、ルーナが本当のことを話したのは、アルフレドだけだった。
 フレデリカには、嬉しそうに「婚約が決まった」「すぐに来て欲しいって言われてるの」と、自分も婚約を望んでいるかのように話した。
 だからフレデリカは、すぐに嫁ぎ先へとたつことになるルーナを、笑顔で見送った。
 彼女の婚約相手がアルフレドではなかったことは、残念に思ったが。
 ルーナが喜んでいるならと、フレデリカは彼女の背を押したのだ。

 次にルーナに会うのは、フレデリカとシュトラウスの結婚式になるだろう。
 そう思うと、式の準備にもさらに気持ちが入った。
 第二の王家・ストレザン家次期当主と、リエルタ王国第一王女の結婚式の準備は、順調に進んでいく。

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