【電子書籍化】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
「……え?」
フレデリカの心臓が、どくどくと嫌な音をたてた。
なんで。どうして。
婚約者のフレデリカは、婚約の儀以来、彼にキスなどされたことはない。
その一度だって、儀式の一部として、手の甲にだ。
フレデリカからキスした経験だって、もちろんありはしない。
なのに、シュトラウスは。
婚約者でもない、幼馴染だという令嬢からキスをされ、拒むこともなく自然に受け入れた。
今だって、平然と彼女の隣で話している。
シュトラウスは、もしかしたら。
「あの人のことが、好きなの?」
震える唇で小さく問うても、誰からも返事はなかった。
フレデリカの心臓が、どくどくと嫌な音をたてた。
なんで。どうして。
婚約者のフレデリカは、婚約の儀以来、彼にキスなどされたことはない。
その一度だって、儀式の一部として、手の甲にだ。
フレデリカからキスした経験だって、もちろんありはしない。
なのに、シュトラウスは。
婚約者でもない、幼馴染だという令嬢からキスをされ、拒むこともなく自然に受け入れた。
今だって、平然と彼女の隣で話している。
シュトラウスは、もしかしたら。
「あの人のことが、好きなの?」
震える唇で小さく問うても、誰からも返事はなかった。