【電子書籍化】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
一方、メインのバルコニーにて、隣国の辺境伯令嬢・マリエルにキスをされたシュトラウスは、お説教モードに入っていた。
「マリエル……。ハリバロフの文化のことは俺もよく知っているが、ここはリエルタだ。リエルタに合わせてくれ」
「そうだったわね……。ごめんなさい、シュトラウス」
しゅんとする妖艶な美女の隣で、シュトラウスは呆れたようにため息をついた。
隣にいる彼女は、「王女様の婚約者なのよね。頑張って」と、エールを送るつもりでシュトラウスの頬にキスをしたのだ。
「改めて言うが、この国では、キスは恋人や配偶者など、特別な間柄でしか行わない。頬へのものであっても同様だ。不要な誤解やトラブルを生まないよう、リエルタの文化に早めに慣れるように」
「肝に銘じておくわ……」
隣国の美女にキスされたシュトラウスであるが、彼は動揺していなかった。
国境に領地を持つ彼は、ハリバロフの文化に特別明るかったからだ。
フレデリカももちろん知ってはいるのだが、衝撃の光景すぎて、異国文化については頭から飛んでいた。
ちなみに、キスされた位置は頬である。距離があったため、フレデリカからは、唇同士に見えてしまっていた。
「マリエル……。ハリバロフの文化のことは俺もよく知っているが、ここはリエルタだ。リエルタに合わせてくれ」
「そうだったわね……。ごめんなさい、シュトラウス」
しゅんとする妖艶な美女の隣で、シュトラウスは呆れたようにため息をついた。
隣にいる彼女は、「王女様の婚約者なのよね。頑張って」と、エールを送るつもりでシュトラウスの頬にキスをしたのだ。
「改めて言うが、この国では、キスは恋人や配偶者など、特別な間柄でしか行わない。頬へのものであっても同様だ。不要な誤解やトラブルを生まないよう、リエルタの文化に早めに慣れるように」
「肝に銘じておくわ……」
隣国の美女にキスされたシュトラウスであるが、彼は動揺していなかった。
国境に領地を持つ彼は、ハリバロフの文化に特別明るかったからだ。
フレデリカももちろん知ってはいるのだが、衝撃の光景すぎて、異国文化については頭から飛んでいた。
ちなみに、キスされた位置は頬である。距離があったため、フレデリカからは、唇同士に見えてしまっていた。