【電子書籍化】婚約13年目ですが、いまだに愛されていません~愛されたい王女と愛さないように必死な次期公爵~
「まあ、たしかに最近、フレデリカ様は他の男にも話しかけてるけど……。それだけだろ? 麗しの王女に話しかけられて、舞い上がった連中が言ってるだけの噂話だよ。でも、婚約者としては面白くないよな」
「……かまわない」
「は?」
「……そういった噂が流れていること自体は、あまりよくないと思うが。フリッカが愛人を求めているなら、それは別にかまわない」
シュトラウスの返しに、部屋の時間がとまった。
少しの間をおいて、
「は? え? なに言ってんの?」
とブラームが困惑を口にする。
え? と繰り返すブラームに対して、シュトラウスはため息を1つ。
流石の彼も、この状況で一人では抱えきれなくなったのだろうか。
シュトラウスは、今まで自分が考えていたことを、ぽつぽつと話し出した。
「……俺たちの婚約は、まだ幼いフリッカを守るために結ばれたものだ。そこに、彼女の意思はなかった。彼女ももう立派な王女になったし、今はアルフレド様とディルク様のご兄弟にも彼女を守る力がある」
「それはそうだけど……。その話と愛人がどう繋がるんだよ」
「俺は、彼女が望むなら、形だけの夫になろうと思っている」
「は?」
「彼女が真に愛する人を見つけたら、心はその男に渡せばいい」
「はあ??」
「~~っ! お前、人が真面目な話をしているのになんだその態度は……!」
「なんだはお前だろ……。で、フレデリカ様がいざ愛人を探し始めたかもしれない、ってなったらこれか。全然ダメじゃん。絶対無理だろ」
「っ……!」
「そもそも、フレデリカ様の気持ちはどうなんだよ。フレデリカ様は、自由にさせろとお前に望んだのか?」
「それは……」
「……かまわない」
「は?」
「……そういった噂が流れていること自体は、あまりよくないと思うが。フリッカが愛人を求めているなら、それは別にかまわない」
シュトラウスの返しに、部屋の時間がとまった。
少しの間をおいて、
「は? え? なに言ってんの?」
とブラームが困惑を口にする。
え? と繰り返すブラームに対して、シュトラウスはため息を1つ。
流石の彼も、この状況で一人では抱えきれなくなったのだろうか。
シュトラウスは、今まで自分が考えていたことを、ぽつぽつと話し出した。
「……俺たちの婚約は、まだ幼いフリッカを守るために結ばれたものだ。そこに、彼女の意思はなかった。彼女ももう立派な王女になったし、今はアルフレド様とディルク様のご兄弟にも彼女を守る力がある」
「それはそうだけど……。その話と愛人がどう繋がるんだよ」
「俺は、彼女が望むなら、形だけの夫になろうと思っている」
「は?」
「彼女が真に愛する人を見つけたら、心はその男に渡せばいい」
「はあ??」
「~~っ! お前、人が真面目な話をしているのになんだその態度は……!」
「なんだはお前だろ……。で、フレデリカ様がいざ愛人を探し始めたかもしれない、ってなったらこれか。全然ダメじゃん。絶対無理だろ」
「っ……!」
「そもそも、フレデリカ様の気持ちはどうなんだよ。フレデリカ様は、自由にさせろとお前に望んだのか?」
「それは……」