怖い部屋-やってはいけないことリスト-
外はまだ、ようやく朝日が登り始めた時刻で登校時間までには1時間以上あった。
その日は真夏本番に差し掛かった7月上旬で、夜の内に冷めきらなかった気温がずっと肌にまとわりついて寝苦しかった。
『俺も同じ』
和也はそう答えてグラスの水を一気に飲み干した。
喉が潤い、スッキリとした気分になる。
『私も水飲もうかな』
別に喉は渇いていなかったけれど、妙な時間に起きてきてしまったので気分を変えることにした。
そうして亜希が食器棚からグラスと取り出し、振り向いた瞬間だった。
ダイニングテーブルの、いつもお父さんが座っている場所に曾祖母が座っていたのだ。
腰が曲がって、座っていてもとても小さく見える。
しわしわの手をテーブルの上でお行儀よく揃えて、口元に笑みを浮かべている。
あ、大きい方のおばあちゃんだ。
ふたりは曾祖母が突然現れたというのに、悲鳴もあげずにその姿を見つめていた。
今曾祖母は寝たきりの状態になって半年以上が経っている。
しかしそうなる前までは和也と亜希はこの人に随分と可愛がってもらってきた。
会いに行けば縁側に座り、たくさんのお菓子を出してくれた。
その日は真夏本番に差し掛かった7月上旬で、夜の内に冷めきらなかった気温がずっと肌にまとわりついて寝苦しかった。
『俺も同じ』
和也はそう答えてグラスの水を一気に飲み干した。
喉が潤い、スッキリとした気分になる。
『私も水飲もうかな』
別に喉は渇いていなかったけれど、妙な時間に起きてきてしまったので気分を変えることにした。
そうして亜希が食器棚からグラスと取り出し、振り向いた瞬間だった。
ダイニングテーブルの、いつもお父さんが座っている場所に曾祖母が座っていたのだ。
腰が曲がって、座っていてもとても小さく見える。
しわしわの手をテーブルの上でお行儀よく揃えて、口元に笑みを浮かべている。
あ、大きい方のおばあちゃんだ。
ふたりは曾祖母が突然現れたというのに、悲鳴もあげずにその姿を見つめていた。
今曾祖母は寝たきりの状態になって半年以上が経っている。
しかしそうなる前までは和也と亜希はこの人に随分と可愛がってもらってきた。
会いに行けば縁側に座り、たくさんのお菓子を出してくれた。