怖い部屋-やってはいけないことリスト-
触れるとヒヤリと冷たくて、でもちょっと心地良い。


「またお菓子を増やしてどうするんだよ」


昨日ここへ来る前に購入したお菓子はまだ残っている。
それに追加するように売店でもお菓子を買ってきてしまったから、袋の中はパンパンだ。


亜希は少し照れたように笑い、それから「透子も来るんだから、これくらい必要でしょう?」と、言い訳をした。


本当は全部自分が食べたいものばかりだったけれど、黙っておく。
それからまたテレビを見始めたふたりだったけれど、外の雪とリビングの鏡が気になって集中できなかった。

なによりも、ここでは普段ふたりが見ているテレビ番組が放送されていない。


「サンドイッチでも作ろうかな」


ふと思いついたように亜希が言った。


「サンドイッチ?」

「うん。だってテレビはつまんないし、透子からもまだ連絡ないしさ」


駅に到着する時間がわかったら連絡してくる予定になっていたのだけれど、ふたりのスマホは鳴っていない。
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